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新しきイマジナリアを求めて イタリア美術叢書 覚醒と浄化、あるいは出発と帰還 7
ありな書房 金山弘昌 京谷啓徳 荒木文果 伊藤博明 吉住磨子
点
ボッティチェッリ描くダンテ『神曲』の、リッピ描くドムス・アウレアのグロテスクの、ラファエッロ描くキージ礼拝堂の星辰の、カラヴァッジョ描くバロックのローマの、コルトーナ描く法悦と音楽劇の、ガリレオ/ガウディの懸垂曲線のドームの、風景画家ウィルソン描くアルカディアの、ラファエッロ描く聖母子像のグランドツアーの、イタリア美術の迷宮世界の、新しきイマジナリアを見る!
プロローグ 迷宮としてのイタリア美術 出発(金山弘昌)第1章 ボッティチェッリ『神曲』挿絵素描―異時同図表現をめぐって(京谷啓徳)第2章 もうひとつの「グロテスク」の系譜―フィリッピーノ・リッピからミケランジェロへ(荒木文果)第3章 星辰と天使―サンタ・マリア・デル・ポーポロ聖堂キージ礼拝堂(伊藤博明)第4章 欺瞞のリアリズム―カラヴァッジョ作品のロマたち(吉住磨子)第5章 聖アレクシウスの「甘美なる死」―バルベリーニ家の音楽劇とピエトロ・ダ・コルトーナの法悦的絵画(新保淳乃)第6章 ガリレオからガウディへ―ドーム形状としての懸垂曲線(金山弘昌)第7章 風景画家リチャード・ウィルソンのローマ滞在―知的表象としてのアルカディア(金沢文緒)第8章 カントリー・ハウスのクロード・ロランとラファエッロ―グランドツアーと一八世紀イギリスの絵画蒐集(松田隆美)エピローグ 迷宮としてのイタリア美術 帰還(金山弘昌)
イタリア美術叢書の各巻の各章を執筆した導き手たち、いわばイタリア美術史のウェルギリウスたちが、各時代を代表する作品群の造形を分析し、意味内容を解読する悦びを読者諸氏に伝えるべく奉仕してきた。それはいわばダンテの「煉獄篇」のような、美的にして知的な悦びという救済に向けての螺旋状の上昇運動であった。しかしながら、美術であれ文学を初めとする文化全般であれ、さらにはそれを生みだした社会や時代であれ、いささか難解で咀嚼しがたい基盤、深層構造のうえに成りたっているのもまた歴然たる事実である。そこでこの「迷宮」では、シリーズを通して語られる「美的叡智」をさらに掘り下げるべく、いささか難解な論理や複雑な事実が錯綜する暗い森のなかへと誘い、時には美術とは縁遠いようにさえ見える知の迷宮の錯綜した「綾織文様」をなす空間へと迷いこんでいただくことが目論まれている。そのなかでは、伝統的な美術史の学問的な枠組みから逸脱することもあろう。しかしながら、この知の迷宮での覚醒/浄化を経たあとに、イタリア美術史のより深いレヴェル、そしてより広範な文脈での理解という、美術とその歴史を愛するものたちにとっての救済への道筋が示されることが約束されているのである。ただし、読者諸氏が、ダンテに対するウェルギリウスの忠告、「ここではあらゆる疑いを捨てねばならぬ。あらゆる怯懦はここでは殺されねばならぬ」(原基晶訳)に忠実にしたがって、各章の導き手たちが案内する螺旋状の険しい小径を最後までたどりえたならば、という条件つきではあるが。ダンテの語るかのあまりに有名な地獄門の銘文、「あらゆる希望を捨てよ ここをくぐるおまえたちは」(原基晶訳)に倣い、読者諸氏には、ぜひすべての「思念」、思いこみ、そして先入観を捨て、知と美術と歴史のくりひろげる世界へと果敢に分け入っていただきたい。
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[BOOKデータベースより]
ボッティチェッリ描くダンテ『神曲』の、リッピ描くドムス・アウレアのグロテスクの、ラファエッロ描くキージ礼拝堂の星辰の、カラヴァッジョ描くバロックのローマの、コルトーナ描く法悦と音楽劇の、ガリレオ/ガウディの懸垂曲線のドームの、風景画家ウィルソン描くアルカディアの、ラファエッロ描く聖母子像のグランドツアーの、イタリア美術の迷宮世界の、新しきイマジナリアを見る!
プロローグ 迷宮としてのイタリア美術 出発(金山弘昌)
[日販商品データベースより]第1章 ボッティチェッリ『神曲』挿絵素描―異時同図表現をめぐって(京谷啓徳)
第2章 もうひとつの「グロテスク」の系譜―フィリッピーノ・リッピからミケランジェロへ(荒木文果)
第3章 星辰と天使―サンタ・マリア・デル・ポーポロ聖堂キージ礼拝堂(伊藤博明)
第4章 欺瞞のリアリズム―カラヴァッジョ作品のロマたち(吉住磨子)
第5章 聖アレクシウスの「甘美なる死」―バルベリーニ家の音楽劇とピエトロ・ダ・コルトーナの法悦的絵画(新保淳乃)
第6章 ガリレオからガウディへ―ドーム形状としての懸垂曲線(金山弘昌)
第7章 風景画家リチャード・ウィルソンのローマ滞在―知的表象としてのアルカディア(金沢文緒)
第8章 カントリー・ハウスのクロード・ロランとラファエッロ―グランドツアーと一八世紀イギリスの絵画蒐集(松田隆美)
エピローグ 迷宮としてのイタリア美術 帰還(金山弘昌)
イタリア美術叢書の各巻の各章を執筆した導き手たち、いわばイタリア美術史のウェルギリウスたちが、各時代を代表する作品群の造形を分析し、意味内容を解読する悦びを読者諸氏に伝えるべく奉仕してきた。それはいわばダンテの「煉獄篇」のような、美的にして知的な悦びという救済に向けての螺旋状の上昇運動であった。しかしながら、美術であれ文学を初めとする文化全般であれ、さらにはそれを生みだした社会や時代であれ、いささか難解で咀嚼しがたい基盤、深層構造のうえに成りたっているのもまた歴然たる事実である。そこでこの「迷宮」では、シリーズを通して語られる「美的叡智」をさらに掘り下げるべく、いささか難解な論理や複雑な事実が錯綜する暗い森のなかへと誘い、時には美術とは縁遠いようにさえ見える知の迷宮の錯綜した「綾織文様」をなす空間へと迷いこんでいただくことが目論まれている。そのなかでは、伝統的な美術史の学問的な枠組みから逸脱することもあろう。しかしながら、この知の迷宮での覚醒/浄化を経たあとに、イタリア美術史のより深いレヴェル、そしてより広範な文脈での理解という、美術とその歴史を愛するものたちにとっての救済への道筋が示されることが約束されているのである。ただし、読者諸氏が、ダンテに対するウェルギリウスの忠告、「ここではあらゆる疑いを捨てねばならぬ。あらゆる怯懦はここでは殺されねばならぬ」(原基晶訳)に忠実にしたがって、各章の導き手たちが案内する螺旋状の険しい小径を最後までたどりえたならば、という条件つきではあるが。ダンテの語るかのあまりに有名な地獄門の銘文、「あらゆる希望を捨てよ ここをくぐるおまえたちは」(原基晶訳)に倣い、読者諸氏には、ぜひすべての「思念」、思いこみ、そして先入観を捨て、知と美術と歴史のくりひろげる世界へと果敢に分け入っていただきたい。