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[BOOKデータベースより]
1936年、父子家庭で育った滝口鞠は、名門女子専門学校を不合格になったのを機に、父が綿花貿易を営む仏領インドシナのハノイへと渡る。猛勉強の末、外務書記生・植田勇吉の助力もあってハノイ大学への入学を果たした鞠は、“新天地への冒険”という夢を胸に地理学を学ぶことに。一方、父から見合いを勧められた南亜洋行の商社マン・紺野永介は、どこか不穏な雰囲気を纏い、仏印社会で暗躍していた。そんな矢先、植田が国境地域で敵兵に拉致されたとの報が届く。日本軍の仏印進駐が迫るなか、植民地主義の非情な現実が、鞠を翻弄していく―。第13回アガサ・クリスティー賞大賞受賞作。
[日販商品データベースより]あたしは、世界の本当の姿を知りたい。
1936年、旧弊な日本を抜け出し、仏印ハノイで地理学を学ぶことになった鞠。三人の男との出会いが、彼女に植民地や戦争の非情な現実を突きつける。運命に翻弄されながらも強くあろうとする鞠の人生の行き着く先は──。
第13回アガサ・クリスティー賞大賞受賞作。