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【特集】「奇想の絵師」の才能が開花した 南紀と長沢芦雪（仮）江戸時代の中期、京都で活躍した絵師・長沢芦雪（１７５４〜１７９９年）。写生画の祖である円山応挙（１７３３〜１７９５）の高弟で卓越した画力を有し、かつ奇抜な着想や大胆な構図で独自の世界観を表現しています。芦雪が南紀を初めて訪れたのは１７８６（天明６）年のこと。半年ほど南紀に滞在し、無量寺〈むりょうじ〉の襖絵をはじめ、約２７０点もの作品を描き残しました。応挙と一線を画す大胆な作風を前面に出すようになった転換点が、この南紀滞在だと考えられています。南紀での足跡を辿りながらなぜ、この地で芦雪の才能がここで花開いたのか、その理由と芦雪の人物像を探ります。