- Wedge(ウェッジ) 2023年 12月号
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月刊 ウェッジ
- 価格
- 700円(本体636円+税)
- 発売日
- 2023年11月20日
- 判型
- A4
- JAN
- 4910118611233
- 雑誌コード
- 11861-12
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月刊 ウェッジ
【特集】日本の海事・海運の未来 「シーパワー」の重要性を読み解け(仮)▽概要 日本海海戦における連合艦隊参謀の秋山真之も師事したとされる米海軍大学のアルフレッド・セイヤー・マハンは、「シーパワー」の重要性を説いた。現代においてシーパワーと聞けば、軍事の話のように思えるがそうではない。マハンはシーパワーの要素として3つを挙げる。(1)生産活動。生産の拡大によって、他国との交易が必要になる。そこで、(2)海上交通が必要となり、商人や海軍が担う。そして、(3)同盟、世界的なネットワークだ。これら3つの要素がシーパワーとなり、まさに国力につながるわけだ。 逆に言えば、地理的条件として海に囲まれた日本は、好むと好まざるとを得ず、シーパワーを維持、向上させて行くしかない。 シーパワーを拡大させる条件のそろっている日本ではあるが、足元は心許ない。1990年に1万人いた外航船員は2000人に、内航船員は5.6万人から2.8万人まで減り、高齢化も進む。世界一を誇っていた造船の建造量も、中国、韓国のの後塵をはいしている。 「シーパワーを活用できるかどうかは国民次第」とマハンは述べているが、現在の日本は、その状況からほど遠いと言わざるを得ない。 日本の貿易量の99.8%、そして国内では4割を海運が担う。そもそも、この国に海運(船、港含めて)がないと物資が滞ってしまうのだ。この重要性を多くの日本人に改めて知ってもらいたい。