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- 柄谷行人の初期思想
-
- 価格
- 2,310円(本体2,100円+税)
- 発行年月
- 2023年09月
- 判型
- 文庫
- ISBN
- 9784065329443
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[BOOKデータベースより]
知り合いに読んでもらうために書くのも、また誰かが読むという当てもなく書くのも嫌だった若者が選んだやりかた、東大新聞の懸賞論文の応募が出発点だった。群像新人文学賞当選作の「“意識”と“自然”―漱石試論」に前後して発表された初期論文七篇を収録。当時既に、「交換様式論」に近い発想が兆していたことを、本書は示す。『柄谷行人初期論文集』(後に『思想はいかに可能か』と改題・再刊される)の初文庫化。
思想はいかに可能か
[日販商品データベースより]新しい哲学
『アレクサンドリア・カルテット』の弁証法
「アメリカの息子のノート」のノート
自然過程論
現代批評の陥穽―私性と個体性
サドの自然概念に関するノート
【本書は『柄谷行人初期論文集』、のち『思想はいかに可能か』として刊行された単行本の文庫化です】
2022年に「哲学のノーベル賞」と呼ばれるバーグルエン哲学・文化賞をアジア人として初めて受賞した柄谷行人が、1969年の群像新人文学賞評論部門当選作「〈意識〉と〈自然〉――漱石試論」以前に書いた「思想はいかに可能か」(東大新聞五月祭賞佳作)「新しい哲学」(同)や、群像新人賞当選作を読んだ「ユリイカ」編集長三浦雅士の依頼によって書かれた「サドの自然概念に関するノート」のノートなど、1966年から72年にかけて発表された7編からなる初期論文集。
著者によれば「遠い過去でありすぎ」また「幼稚な考え方や言葉使いが多くて閉口」しつつも「近年において自分が考えていることに近いところが少なからずあって、驚きもした」テクストである。
すでに思想家柄谷行人の思考の基本的構造が現れていたという意味において、本書を味読することは、最新刊『力と交換様式』読解にも役立つであろう。