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世界金融危機以前に欧州連合(EU)で展開されてきた金融制度改革は、EUにおける金融の不安定化をもたらした。では、このような制度改革はどのようなメカニズムで生じたのか。本書は、スーザン・ストレンジのアプローチを応用し、金融機関や証券取引所のような民間アクターが行使した構造的パワーという視点から、EU金融制度の形成史を描く。
序章
第1章 世界金融危機以前のEU金融制度改革に関する先行研究
第2章 非国家アクターが行使する構造的パワーを捉えるための「3段階のアプローチ」―ストレンジのアプローチとその修正
第3章 EU金融制度改革分析への「3段階のアプローチ」の応用
第4章 EUにおける金融制度改革と金融機関等の構造的パワー
第5章 EUにおける株式市場規制と金融機関・証券取引所の構造的パワー
第6章 EUにおける金融担保規制と金融機関の構造的パワー
第7章 クロスボーダー銀行M&Aに関する規制と大手銀行の構造的パワー
第8章 EUの国家補助規制政策のドイツ州立銀行への適用と金融機関の構造的パワー
終章
世界金融危機以前に欧州連合(EU)で展開されてきた金融制度改革は、EUにおける金融の不安定化をもたらした。では、このような制度改革はどのようなメカニズムで生じたのか。本書は、スーザン・ストレンジのアプローチを応用し、金融機関や証券取引所のような民間アクターが行使した構造的パワーという視点から、EU金融制度の形成史を描く。