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[BOOKデータベースより]
第1部 研究へのアプローチ(事実と虚構―ほんとうの事のように読ませる技術 志賀直哉「晩秋」;描写と比喩―レトリックの挑戦 宮沢賢治「小岩井農場」;作家研究の方法―なぜ作家を問題にするのか? 徳田秋聲『縮図』;同時代評、批評の役割―作品を位置づける 中村光夫『風俗小説論』、柄谷行人『日本近代文学の起源』;生成と校異―テキストは変容する 織田作之助「人情噺」;テクストの外に出る―境界への疑い 松浦理英子『裏ヴァージョン』;口絵・挿絵―もうひとつの〈本文〉 尾崎紅葉「多情多恨」;インターテクスチュアリティとアダプテーション―言説のネットワーク 大岡昇平『武蔵野夫人』;掲載媒体―メディアの中の文学、メディアとしての文学 室生犀星「性に眼覚める頃」;検閲―テキストの傷痕 江戸川乱歩「悪夢」(のち「芋虫」))
[日販商品データベースより]第2部 批評理論を用いた分析(ナラトロジー―どのように語られているかという問い 太宰治「饗応夫人」;読書行為論―コミュニケーションの空白を読む 芥川龍之介「開化の殺人」;ポストコロニアリズム―翻訳という植民地 中野重治「雨の降る品川駅」;ジェンダーとクィア―女性ならではの文学を疑う 田村俊子「女作者」;文化研究―カルチュラル・スタディーズの冒険 高橋源一郎「ダン吉の戦争」)
本書は、作品を〈読む〉というのはどのような行為なのかという問いから出発し、精緻に読解する方法と技術を習得するとともに、文学研究の知識、資料の集め方、分析の視点を習得するためのテキストである。基礎編「研究へのアプローチ」、実践編「批評理論を用いた分析」の全15章からなり、オンライン授業にも活用できる工夫を凝らした。
執筆者:飯田祐子、石川巧、大木志門、大島丈志、小平麻衣子、金子明雄、川崎賢子、久米依子、高榮蘭、斎藤理生、佐藤泉、出口智之、内藤千珠子、日比嘉高、山口直孝、渡部裕太