[BOOKデータベースより]
「日本で唯一のマルクス主義への殉教」「老人の美しい死」―本書旧版の出版と、その翌年の著者夫妻の「死出の旅路」の衝撃。その一方で、人民戦線事件、満鉄調査部、『資本論』出版の舞台裏などのあからさまな記述。「『プロレタリアート独裁』と『暴力革命』とに死ぬまで固執」しながら、ペーソスとユーモアに溢れる文体で、自らの人生を飄々と振り返る。1983年の青土社版に単行本未収録原稿を追補。旧版から40年、待望の復刊。老マルクス研究者の遺言。
第1部 戦前・戦中篇(ごく簡単な履歴書;第一高等学校文科甲類;東京帝国大学文学部;東京帝国大学経済学部;不屈の闘士西田信春のこと ほか)
第2部 戦後篇(『資本論』との再会;九州大学まで;九州大学教養部―社会主義協会草創のころ;九州大学から法政大学へ;『資本論辞典』(青木書店版) ほか)
老マルクス研究者の遺言
「日本中で唯一人マルクス主義に殉じた」(呉智英)、
「老人の美しい死」(朝倉喬司)
――自裁をほのめかして結語する本書の出版と、
その翌年、79歳の著者が、車椅子の86歳の妻と連れだって
自ら行方を絶ったことを受けて後年、
2人の評論家はこのように評した。
しかし、本書を一読すれば、悲劇的なニュアンスは皆無といっていい。
描かれるのは、人民戦線事件、満鉄調査部、
『資本論』出版の舞台裏(いわゆる「暴露」)といった
戦前・戦中・戦後にわたるマルクス研究のあり方や左派系の出版状況など。
「プロレタリアート独裁と暴力革命とに死ぬまで固執」しながら生きた
自らの人生を、ペーソスとユーモアに溢れる文体で、飄々と振り返る。
1983年の青土社版に、単行本未収録原稿を追補。
旧版から40年、待望の復刊。
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