- 日本の歴史を突き詰める
-
おおさかの歴史
シリーズ・地方史はおもしろい 05
- 価格
- 1,650円(本体1,500円+税)
- 発行年月
- 2022年11月
- 判型
- B40
- ISBN
- 9784909658920
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[BOOKデータベースより]
身近な見慣れたモノが歴史解明の素材として生き返ってくる。歴史学に人を惹きつける王道「おおさか」。地域資料から日本を読み直すシリーズ!
第1部 飽くなき追究!新しい歴史学の可能性と方法を求めて(採石ルートを辿り見えてくるもの 飯盛山南尾根・野崎での徳川大坂城の採石―キリシタン大名京極丹後守の遺跡と伝承;廃道に眠る歴史を掘り起こす 道供養碑はなぜ建てられたのか―大阪・池田に残る石造文化財 ほか)
[日販商品データベースより]第2部 史資料が語る!おおさかの町と人(瓦に読む都市と職人 出土瓦からみた戦国期の瓦生産―天王寺瓦工を中心に;なぜ彼らを同伴させたのか 髪結たちの意外な役割―道修町近所講の寄合と町髪結 ほか)
第3部 水と街道を注視する!変化するものと変化しないもの(何が変わり、何が変わらなかったのか 古代から近代まで続く北摂諸街道の変遷―長尾道と亀岡街道;地域史の基層を掘り起こす 水利環境からみた和泉の地域開発―井堰・溜池・用水路 ほか)
第4部 史資料との格闘!都市大阪周辺地域の史実(出土した埴輪片に向き合い続ける 運ばれなかった埴輪からわかること―日置荘西町窯跡群と河内大塚山古墳;近世の紛争解決人 水をめぐる村々の争いと扱人―「鎌田水論一件日記」から読み解く ほか)
現代社会のその先を作るために。日本の歩みを記憶として地域から残し伝え考えるための本。日本史ファン、研究者必携のシリーズ5冊目。
本書は「おおさか」を取り上げる。あえてひらがなで表わすのは、地域概念としての「おおさか」への関心は全国的であり、時間的な広がりを持つことによる。その概念はまた、全国的であるがゆえにデフォルメされた情報も少なからず含まれいる。なので全国に大きな影響を与え続けてきた、例えば古代における難波宮、豊臣氏の大坂城、あるいは各時代を通じて発展を示した文化・学問といったような大きなテーマは本書ではあえて取り上げていない。
取り上げるのは、執筆者が持ち寄った地域に残された史料である。その史料を検討し、そこから見通される歴史認識を再構築していくのが本書の「おおさか史」である。地方史の研究者は、身近に残る資料を手がかりに、どれほど思考を重ね、ときには悪戦苦闘を重ねているものか。刺激に満ちた推理過程は、歴史を理解するとはどういうことか、「おおさか」の歴史を真に知りたいと願う人に、楽しく、間違いのない導きの糸となっていること請け合いです。
第1部「飽くなき追究! 新しい歴史学の可能性と方法を求めて」では、歴史学のあり方あるいは課題設定の可能性を問おうとする。第2部「史資料が語る! おおさかの町と人」では、都市のコアな部分に関する解明を試みます。第3部「水と街道を注視する! 変化するものと変化しないもの」は、街道・用悪水施設・交通手段・治水といった社会生活及び生産に直結するインフラのありように注目する。第4部「史資料との格闘! 都市大阪周辺地域の史実」は、論にする際に視点の確保に苦心し、困難を克服しようとする、歴史学の面白さを伝えるものを提示します。
執筆は、小田康徳、長尾 武、室田卓雄、小田直寿、馬部隆弘、俵 和馬、岡本 健、野高宏之、飯田直樹、堀田暁生、奥田裕樹、石原佳子、前田豊邦、岸本直文、曽我部愛、高橋伸拓、片山早紀、藤村尚也、十河良和、西川哲矢、田中万里子、山田裕美の22名。
【本書の諸論考を読んで、「おおさか」地方史は、地道な史料調査と壷を心得た課題の設定、そして合理的考察の積み重ねの上にはじめて生きた歴史知識となるのだと、つくづく思う。おそらく、このような趣旨で編集される「おおさか」地方史は、これがはじめての試みだろう。「おおさか」の歴史を真に知りたいと願う市民諸氏や、その学問に志す学生の皆さんにとって、本書が楽しく、また間違いのない導きの糸となっていることを切に願うものである。】…はじめにより