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女子生徒の「生理」と開発支援
世界思想社 杉田映理 新本万里子
点
“女性”の身体的な生理現象であるだけではなく、さまざまな領域の深い部分に関わり、発展途上国だけ、あるいは日本だけのものではなく地続きでつながっている。
序論第1部 グローバルな開発課題となった月経(国際開発の目標となった月経衛生対処―MHMとは;国際開発の対象となった月経の文化人類学的課題)第2部 各地域のローカルな文脈と月経対処(パプアニューギニア焼畑農耕民アベラムの月経対処と開発支援のかたち;インドネシア農村部の女子中学生はどのように月経対処しているのか―学校教育とイスラーム規範に着目して;カンボジア農村社会に生きる女性と「沈黙」の意味―月経の経験と実践に着目して ほか)第3部 MHM支援の実践にむけて(ローカルな文脈から見える開発実践への示唆)
女性の月経をめぐる問題は,発展途上国だけで起きている問題ではない。わたしたちの身近なさまざまなところで、貧困に起因して生理用品が入手困難な状況があることに対して女性たちが声を上げている。特に “period poverty(生理の貧困)”という表現をイギリスのマスコミが用いて以来,状況を打開し“period equity(生理の平等化)”を求めるうごきが各地に広がっている。また、途上国と呼ばれる地域では,ジェンダー平等,女子教育の向上,衛生分野における女性配慮などの観点から月経対処は開発支援の対象とされ、地域に固有の文化的慣習や月経観は、世界的なうねりのなかで揺らいでいる。 本書では,月経をめぐる国際開発の動向をまず整理し,各地のローカルな文脈と月経対処の現状をとらえる。さらに、各地のフィールドワークで得た情報をもとに現地の状況をていねいに分析し、各地域を比較することで、国際開発の現場での支援に対する示唆を抽出することを試みる。■本書の構成*第T部 国際開発において月経対処がなぜ注目を浴び,支援が必要だと認識されるようになったのかを詳述、具体的な支援の概要を示す。第1章:「月経衛生対処」(MHM)の系譜と動向,途上国を対象に広がる「開発の波」の国際的な文脈を,第U部の事例へと読み進めていただく前知識として。第2章:月経の文化的側面の研究蓄積の多い文化人類学のなかで,月経についてどのような研究がこれまでなされてきたのかを振り返る。*第U部 世界の各地域における月経をめぐるローカルな文脈と女子生徒たちの月経対処についての事例を描いていく。――太平洋に面し赤道の少し南側に位置するパプアニューギニア(第3章)から西へ向かってインドネシア(第4章),カンボジア(第5章),インド(第6章),インド洋を渡って東アフリカのケニアとウガンダ(第7章),さらにウガンダの別地域(第8章),大西洋を越えた中米のニカラグア(第9章),最後に太平洋を西へ日本(第10章)まで戻り,各地域の事例をみていく。*第V部月経に関する開発支援を実施する際に地域の文脈で特に注意すべき点を,第2部の事例を考察し抽出する。また附録資料として,それらの視点で見た8か国の対象地域の概要をマトリックスにして掲載している。*コラム月経が関係する多様な側面について,広くトピックを集め,各章の間にはさんだ。多面的な現象である月経について,さまざまな角度から考えるための、きっかけとして。
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[BOOKデータベースより]
“女性”の身体的な生理現象であるだけではなく、さまざまな領域の深い部分に関わり、発展途上国だけ、あるいは日本だけのものではなく地続きでつながっている。
序論
[日販商品データベースより]第1部 グローバルな開発課題となった月経(国際開発の目標となった月経衛生対処―MHMとは;国際開発の対象となった月経の文化人類学的課題)
第2部 各地域のローカルな文脈と月経対処(パプアニューギニア焼畑農耕民アベラムの月経対処と開発支援のかたち;インドネシア農村部の女子中学生はどのように月経対処しているのか―学校教育とイスラーム規範に着目して;カンボジア農村社会に生きる女性と「沈黙」の意味―月経の経験と実践に着目して ほか)
第3部 MHM支援の実践にむけて(ローカルな文脈から見える開発実践への示唆)
女性の月経をめぐる問題は,発展途上国だけで起きている問題ではない。
わたしたちの身近なさまざまなところで、貧困に起因して生理用品が入手困難な状況があることに対して女性たちが声を上げている。特に “period poverty(生理の貧困)”という表現をイギリスのマスコミが用いて以来,状況を打開し“period equity(生理の平等化)”を求めるうごきが各地に広がっている。また、途上国と呼ばれる地域では,ジェンダー平等,女子教育の向上,衛生分野における女性配慮などの観点から月経対処は開発支援の対象とされ、地域に固有の文化的慣習や月経観は、世界的なうねりのなかで揺らいでいる。
本書では,月経をめぐる国際開発の動向をまず整理し,各地のローカルな文脈と月経対処の現状をとらえる。
さらに、各地のフィールドワークで得た情報をもとに現地の状況をていねいに分析し、各地域を比較することで、国際開発の現場での支援に対する示唆を抽出することを試みる。
■本書の構成
*第T部
国際開発において月経対処がなぜ注目を浴び,支援が必要だと認識されるようになったのかを詳述、具体的な支援の概要を示す。
第1章:「月経衛生対処」(MHM)の系譜と動向,途上国を対象に広がる「開発の波」の国際的な文脈を,第U部の事例へと読み進めていただく前知識として。
第2章:月経の文化的側面の研究蓄積の多い文化人類学のなかで,月経についてどのような研究がこれまでなされてきたのかを振り返る。
*第U部
世界の各地域における月経をめぐるローカルな文脈と女子生徒たちの月経対処についての事例を描いていく。――太平洋に面し赤道の少し南側に位置するパプアニューギニア(第3章)から西へ向かってインドネシア(第4章),カンボジア(第5章),インド(第6章),インド洋を渡って東アフリカのケニアとウガンダ(第7章),さらにウガンダの別地域(第8章),大西洋を越えた中米のニカラグア(第9章),最後に太平洋を西へ日本(第10章)まで戻り,各地域の事例をみていく。
*第V部
月経に関する開発支援を実施する際に地域の文脈で特に注意すべき点を,第2部の事例を考察し抽出する。また附録資料として,それらの視点で見た8か国の対象地域の概要をマトリックスにして掲載している。
*コラム
月経が関係する多様な側面について,広くトピックを集め,各章の間にはさんだ。多面的な現象である月経について,さまざまな角度から考えるための、きっかけとして。