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ペトラルカからエンブレムへ 官能の庭 2
ありな書房 マリオ・プラーツ 伊藤博明 若桑みどり 新保淳乃 石井朗
点
未踏の漆黒の闇の中に、一条の光が射しこむがごとく、無限の想像力と鑑識眼を秘め、ルネサンスからマニエリスム、バロックへといたる美術表現と、その中に投影された文学的レミニサンスのテクスチュアの中を、縦横無尽、自在無礙に渉猟し、博捜し、連鎖する不可視の苦痛/快楽する芸術的感性の輪郭を顕わにしつつ、“愛”と“魂”のくねりあう官能の“美”を普遍的な相のもとに映しだす壮大な叡智の業!
プロローグ マリオ・プラーツの庭イギリスのバロックイギリスにおけるペトラルカイギリスにおけるアリオストイギリスにおけるタッソペトラルカとエンブレム作家たちイギリスのエンブレム文学エンブレム、インプレーサ、エピグラム、綺想エピローグ ピクタ・ポエシス―バロック期のテクストとイメージ
魔性の女の快楽不退の「アルミーダの庭」を二〇世紀に自らの「綺想の庭」に変容させた稀代の碩学プラーツは、自然が戯れにつくりあげた芸術を、四つの言語──イタリア語、ラテン語、英語、スペイン語──を駆使し、自らの「洞察力と良き趣味」で評した芸術のエッセンスで飾り、レトリカルで豊穣な宇宙に変容させた。そこでは、リナルドはわれわれ読者に姿を変え、プラーツの「綺想の庭」の魔性の芸術的レトリックの虜とされる。ここでわれわれに示されるのは、近代ヨーロッパの文学に大きな影響をおよぼした四つのイタリア古典文学──ダンテ『神曲』、ペトラルカ『カンツォニエーレ』、アリオスト『狂えるオルランド』、タッソ『エルサレム解放』──のイギリスにおける受容の諸相である。ダンテは人気を博し、ペトラルカは礼賛か拒否、アリオストの詩の精神はシェイクスピアの中に分け入り、タッソはスペンサーの『妖精の女王』を通してイギリス文学に侵入した。そして、これらの「綺想の庭」のアレゴリーの林に分け入ると、そこではエンブレムとインプレーサの「ピクタ・ポエシス(描かれた詩)」の世界が、すなわち言葉とイメージの、綺想と機知の、技巧の戯れる豊穣の、咲き誇る花々が語り尽くされる。
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1位
又吉直樹
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[BOOKデータベースより]
未踏の漆黒の闇の中に、一条の光が射しこむがごとく、無限の想像力と鑑識眼を秘め、ルネサンスからマニエリスム、バロックへといたる美術表現と、その中に投影された文学的レミニサンスのテクスチュアの中を、縦横無尽、自在無礙に渉猟し、博捜し、連鎖する不可視の苦痛/快楽する芸術的感性の輪郭を顕わにしつつ、“愛”と“魂”のくねりあう官能の“美”を普遍的な相のもとに映しだす壮大な叡智の業!
プロローグ マリオ・プラーツの庭
[日販商品データベースより]イギリスのバロック
イギリスにおけるペトラルカ
イギリスにおけるアリオスト
イギリスにおけるタッソ
ペトラルカとエンブレム作家たち
イギリスのエンブレム文学
エンブレム、インプレーサ、エピグラム、綺想
エピローグ ピクタ・ポエシス―バロック期のテクストとイメージ
魔性の女の快楽不退の「アルミーダの庭」を二〇世紀に自らの「綺想の庭」に変容させた稀代の碩学プラーツは、自然が戯れにつくりあげた芸術を、四つの言語──イタリア語、ラテン語、英語、スペイン語──を駆使し、自らの「洞察力と良き趣味」で評した芸術のエッセンスで飾り、レトリカルで豊穣な宇宙に変容させた。そこでは、リナルドはわれわれ読者に姿を変え、プラーツの「綺想の庭」の魔性の芸術的レトリックの虜とされる。ここでわれわれに示されるのは、近代ヨーロッパの文学に大きな影響をおよぼした四つのイタリア古典文学──ダンテ『神曲』、ペトラルカ『カンツォニエーレ』、アリオスト『狂えるオルランド』、タッソ『エルサレム解放』──のイギリスにおける受容の諸相である。ダンテは人気を博し、ペトラルカは礼賛か拒否、アリオストの詩の精神はシェイクスピアの中に分け入り、タッソはスペンサーの『妖精の女王』を通してイギリス文学に侵入した。そして、これらの「綺想の庭」のアレゴリーの林に分け入ると、そこではエンブレムとインプレーサの「ピクタ・ポエシス(描かれた詩)」の世界が、すなわち言葉とイメージの、綺想と機知の、技巧の戯れる豊穣の、咲き誇る花々が語り尽くされる。