- 衰退産業の勝算
-
- 価格
- 1,650円(本体1,500円+税)
- 発行年月
- 2022年03月
- 判型
- 四六判
- ISBN
- 9784344938380
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[BOOKデータベースより]
既存事業の強化、オープンイノベーション、自社技術の向上で新たな市場を創出せよ。ウミガメの鼻にストローが刺さった動画をきっかけに2018年から業界への風当たりは急速に強まった。数々の逆境を乗り越えストローの新たな市場を開拓した岡山県の小さな会社の軌跡。
序章 価値競争、人材不足、消費者ニーズの多様化―追い詰められる中小企業
[日販商品データベースより]第1章 安価な輸入品の流入、大量生産、廃プラ運動の高まり―吹き荒れる逆風で苦境に立たされるストロー業界
第2章 いかなる逆境でもぶれない企業理念が軸となる―社員の幸せの追求なくして会社は成り立たない
第3章 V字回復の第一歩は既存商材の地盤固め―多品種小ロット短納期を強みに国産市場で勝ち残れ
第4章 “オープンイノベーション”で新たな販路を切り拓く―ストローに見いだした「薄肉パイプ」という価値
第5章 新たな市場は自社技術の向上で守り抜く―0.1mmの誤差も出さない外径検査装置の開発
第6章 社員のスキルを最大限に発揮する環境を整えよ―清掃の徹底から着手した社内整備
第7章 衰退産業にも勝算あり―既存事業をイノベーションし、新たな市場を切り拓け
数々の逆境を乗り越え新たな市場を開拓した
岡山県の小さなストローメーカーの軌跡
安価な輸入品の席捲や廃プラ運動などにより衰退の一途をたどる国内ストロー業界。
そんななか、経営を立て直し再び成長する道を切り拓いたシバセ工業。
多品種小ロット生産、オープンイノベーション、外径検査装置の開発……。
V字回復を遂げた中小企業に見る、衰退産業の生き残り戦略とは。
1970年から外食産業の発展とともに成長してきた日本のストロー業界はバブル崩壊後、
安価な輸入品への置き換えや小口取引の減少などにより衰退し、
ストローメーカーは相次いで倒産や廃業に追い込まれていきました。
大手乳業メーカーのストローの下請け企業であったシバセ工業にも、
業界を取り巻く状況に対応できず生き残りに苦戦したという過去があります。
2002年には売上が最盛期の8割減にまで落ち込み、
さらにその後もプラスチックストローが環境に悪いという風潮が
同社を追い込んでいきました。
この窮地を抜け出すきっかけとなったのが、
既存商材である「飲料用ストロー」の見直しです。
「ストローは飲み物を飲むためのもの」という固定観念から離れ
「工業用ストロー」という新しい市場を確立したのです。
シバセ工業はそのほかにも
多品種小ロット生産への挑戦やM&Aによる製品ラインナップの拡充、
事業の多角化などさまざまな取り組みを行い、経営再生への道を切り拓きました。
業界を衰退させる出来事はいつ、どこで起こるか分かりません。
技術革新、ライフスタイルや価値観の急変など
あらゆることが業界存続の脅威となります。
しかし、ビジネスモデルの転換や技術の研鑽によって新たな市場を創出すれば、
業界の成長期と同様またはそれ以上の成長を実現することができるのです。
本書は、シバセ工業の復活と成長の記録を綴った一冊です。
新規市場の創出をはじめとした同社の取り組みについて解説し、
衰退産業に身をおく中小企業に活路を示します。