日本の医療を切りひらく医事法

歴史から「あるべき医療」を考える

現代人文社 大学図書
内田博文　岡田行雄　内山真由美　

• 価格: 2,970円（本体2,700円＋税）
• 発行年月: 2022年02月
• 判型: 四六判
• ISBN: 9784877988005

内容情報

[BOOKデータベースより]

医療基本法のグランドデザインを提示する。

１　日本の医療をめぐる被害と裁判（ハンセン病；水俣病；ＨＩＶ；Ｃ型肝炎薬害被害；精神科医療；優生保護法）
２　医事法の在り方（医事法総論；公衆衛生と社会防衛；医療供給体制；医療従事者と専門家自治；医療における適正手続；医療をめぐるルール；医学教育；医療崩壊を防ぐ法の在り方）
３　医療基本法に向けて（患者の権利保障の歴史的意義と必要不可欠性；医療基本法案に向けた課題）

[日販商品データベースより]

医療基本法のグランドデザインを提示する

医事法は、医療を社会の「公共財」と位置づけ、この公共財の維持・確保を国な
どに義務づける。これが医事法の本来の役割である。医事法に無関係の人はあり
えず、法における最重要の分野の一つといってもよい。しかしながら、現状は国
策に奉仕するための医療を下支えするための医事法と言っても過言ではなく、医
事法の本来の役割をまっとうしているといえるものではない。医療の当事者であ
る、患者と医療従事者の権利擁護もままならない状況である。
本書は、我が国のこれまでの著名な医療過誤事件を扱いながら、医療被害の歴史
や経緯を説明し、現状の医事法の問題点を炙り出し、私たち、一人ひとりが、
「医療改革」の客体ではなく、主体になることを志向するための医事法の新たな
枠組みを提示する。