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[BOOKデータベースより]
アザラシくんたちはうみをきれいにするために、うみをしらべるアザラシちょうさだんになったのです。みんなでちからをあわせて、ごみだらけのうみをおそうじするきかい『ウミキレイ』をかんがえだしました。4〜5歳から。
[日販商品データベースより]アザラシがリュックをしょって倒れています。時計職人のおじいさんが、急いでアザラシを連れて帰ると、口の中からビニール袋が出てきました。食べ物と間違えて飲み込んでしまったようです。お魚を食べて元気になったアザラシは、リュックから不思議な絵と文字が描かれた説明書のような紙を取り出しました。何かしゃべっているようですが、おじいさんはアザラシ語がわかりません。そこで、世界中の国や動物の言葉がわかるヤマネコのもとを訪ねました。ヤマネコによると、アザラシとその仲間たちは、海のごみを間違って食べてしまい困っているそうです。そこで、海を調べるアザラシちょうさだんになり、海を掃除する機械『ウミキレイ』を考え出したというのです。ところが、機械の組み立てには人間の力が必要で……。
アザラシ語を解読できるヤマネコと、器用な時計職人のおじいさんの力を借りて、いよいよ『ウミキレイ』が発動! SDGs、環境問題にも目を向ける1冊。
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ある日、おじいさんが出会った、リュックをしょって倒れていたアザラシ。連れて帰って介抱すると、「ゲホッ ゲホッ」咳き込むアザラシの口からビニール袋が飛び出しました。食べ物と間違えて飲み込んでしまったようです。そう、海のアザラシたちは、人間に海を汚されてすごく困っているのです。アザラシはリュックから何か説明書のような紙を取り出して「ガウッ! ガウッ!」とおじいさんに訴えかけます。おじいさんが、物知りのヤマネコさんの家へアザラシを連れていくと……、ヤマネコさんは静かに話を聞き、しっかり通訳してくれました。(ヤマネコさんは、アザラシ語はもちろん、世界中の国の言語や動物の言葉がわかるんですって。すごい! )アザラシたちが世界の海を調べる「アザラシちょうさだん」を作ったこと、ゴミだらけの海を掃除する機械「ウミキレイ」を考案したこと、でも説明書どおりに組み立てるには人間の力が必要なこと……。おじいさんは驚きつつも、自分は時計職人だから組み立てを手伝えるかもしれないと言います。さあ「ウミキレイ」は完成するのでしょうか……!? 作者の五十嵐美和子さんは『きょうりゅうのずかん』『はたらくくるまのずかん』『でんしゃのずかん』(共に、白泉社)などで形を精緻にとらえつつ、その存在感を魅力的に描く作家さん。本書は、上記シリーズとはまた違う鉛筆のタッチで、とぼけた表情のアザラシや、思慮深げなヤマネコのキュートさが抜群! 機械「ウミキレイ」の格好良さにもわくわくします。SDGs、環境問題、海のごみ問題などについても考えるきっかけになるかもしれません。でもとにかくアザラシとヤマネコのまじめな姿が愛らしくて、ほのぼのと眺めたくなる絵本です。
(絵本ナビライター 大和田佳世)
おじいさんが、海のすぐ近くで倒れていたアザラシを助けました。
倒れていた原因は、食べ物と間違えて食べてしまったビニール袋でした。
回復したアザラシは必死で何かを訴えるけれど、おじいさんには分かりません。
それで、アザラシ語が分かるヤマネコに助けを求めました。
アザラシが訴えていたのは、環境問題。
人間が海に捨てたゴミを誤って食べて死んでしまう生き物が、たくさんいるのです。
それを解決するため、アザラシたちは『ウミキレイ』を組み立てて海からゴミをなくそうと考えました。
でも、自分たちでは『ウミキレイ』を組み立てられません。
組み立ててくれる人間が必要なのです。
人間たちのエゴがアザラシたち海の生き物を困らせているのに、指摘されるまで気付かないなんて、私たち人間は、なんて身勝手なのでしょう。
絵本なので優しい表現しかされていませんが、本当は、作者はもっと強く言いたかったのではないでしょうか。
絵本の中で組み立ててくれる人間が必要だと言っていますが、それはつまり、原因を作った私たち人間が動かなければ、環境問題は解決しないということなのでしょう。
この絵本を読んだお子さんや大人の方の胸に、少しでも響いてくれたらと思います。(めむたんさん 40代・三重県 男の子19歳)
【情報提供・絵本ナビ】