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[BOOKデータベースより]
『痴人の愛』『春琴抄』…華麗な物語世界を通して谷崎が描きたかったのはしたたかに生きぬく女たちの“生きる力”だった。人間の生を衰弱させる近代という時代のなか、耽美主義だけではない、新しい谷崎像を提示する。
第1部 見出される生命(生命としての美―停滞からの脱出;騒擾と闇の間―ちりばめられる遊戯性と『秘密』;“自然”の牽引―『痴人の愛』『吉野葛』における魅惑の在り処)
[日販商品データベースより]第2部 相対化される近代(異性愛への疑念―『蓼喰ふ虫』『卍』における性愛の形;“手ざわり”のなかの関係―“盲目”を描く世界;溶け合う“大阪”と“京都”―『蘆刈』と日本文化への眼差し)
第3部 “滅び”に向きあって(“病”と“戦争”の時空―『細雪』の寓意的表象;失われ、連続するもの―“母”の表象と戦後社会;老いに抗う性―『鍵』『瘋癩老人日記』と生命への希求)
谷崎潤一郎が追い求めたものは〈美しい女性〉なのか?
人間の生を衰弱させる近代という時代のなかで、躍動する女性の身体に〈いのちの蘇り〉を託しつつ、華麗な物語世界を生み出した作家の全容を捉える。
【本書の特色】
・従来、「耽美主義」「女性崇拝」といった言葉で〈女性美〉の探求者のように眺められがちであった谷崎潤一郎の世界のなかに〈生命への愛着〉を見出すと同時に、〈美〉がどのように〈生命〉の力に裏打ちされているかを読み解く。
・思想性や社会意識を欠如させた作家としてみられることが多かった谷崎潤一郎の作品世界が、漱石や荷風とは異なる観点からの近代批判をはらんでいることを明らかにする。