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- 「日本型格差社会」からの脱却
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- 価格
- 1,078円(本体980円+税)
- 発行年月
- 2021年07月
- 判型
- 新書
- ISBN
- 9784334045500
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[BOOKデータベースより]
一九九〇年代以降、日本では格差が広がり続けている。例えば、非正規社員の増加は賃金格差を招き、ひいてはその子供世代の格差も助長している。さらに、世代ごとに受給額が下がる年金制度は、最大六〇〇〇万円超の世代間格差のみならず、相続する子供・孫世代の世代内格差の原因に。所得再分配政策は、高齢者への社会保障に偏っており、現役世代の格差縮小にはほとんど寄与していない。そして、こうした格差はすべて、戦後、世界で日本しか経験していない長期デフレが根本にあり、そういった意味で他国とは異なる「日本型格差」といえる特徴的な格差である。では、この「日本型格差」を縮小し、成長を取り戻すにはどうすればよいのか―。本書では、日銀副総裁を務めた著者が具体的な政策とともに提言。より生きやすい日本の未来を模索する。
第1章 デフレ下で進む少子高齢化と格差の拡大(長期デフレによる日本の経済悪化;綻び始める社会保障制度と賃金格差の拡大;規制緩和とグローバリズムは雇用を悪化させたか)
第2章 「日本型格差」の特徴(日本の不均衡な所得の再分配;深刻化する日本の貧困問題;年金制度における世代間格差と世代内格差)
第3章 成長を取り戻すデフレ脱却と公正な競争政策(90年代以降、日本の生産性はなぜ低下したのか;労働生産性を引き上げるための正攻法;産業・企業保護政策から公正な競争政策へ)
第4章 雇用の自由化と女性が働きやすい環境の整備(労働の効率的配分を可能にする制度改革;就業率を高めるための戦略)
第5章 これからの所得再分配政策(新しい所得再分配制度で貧困を減らす;年金制度は世代で閉じる積立方式へ)