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[BOOKデータベースより]
なぜ「移動する子ども」学なのか
[日販商品データベースより]「移動する子ども」という記憶と社会
「移動する子ども」というフィールド
ことばとアイデンティティ―複数言語環境で成長する子どもたちの生を考える
名付けと名乗りの弁証法―くくり方を解体する
「移動する子ども」学の研究主題とは何か―複数言語環境で成長する子どもと親の記憶と語りから
「ことばの力」と「ことばの教育」―子どもの日本語教育のあり方を問う
「移動とことば」を昇華する―温又柔を読む
モバイル・ライブズを生きる―岩城けいの物語世界を読む
海に浮かんでいる感じ―モバイル・ライブズに生きる若者の語り
記憶と対話する―ある女性の半生の「移動する子ども」という記憶
人生とことばの風景―映画監督崔洋一のことばをめぐる語り
展望―実践の学としての「移動する子ども」学
本書は、新しい学問領域として「移動する子ども」学を提案する。
「移動する子ども」とは、目の前の生きている子ども(実体概念)ではなく、幼少期より複数言語環境で成長したという経験と記憶を中心に持つ分析概念である。その分析概念には、「空間」「言語間」「言語教育カテゴリー間」の移動経験の貯蔵庫が3つあり、それらが相互に影響しつつ重なり、記憶が形成されていく。また、「今、ここ」の日常的移動の横軸と、「あの時そしてこれから」という過去と未来を繋ぐ個人史的移動の縦軸を持つ。幼少期から複数言語環境で成長する人の生を捉え、理解するには、このような分析概念としての「移動する子ども」が有効である。
「移動」と「ことば」というバイフォーカルな視点に立つ「移動する子ども」学は、必然的に、既存の学問領域の視点と研究方法と微妙にズレた視点を取ることなり、結果として、既存の学問領域を超えた学問領域を創出することになろう。それは、新たな子ども理解や、認識枠組み、成長と記憶、人の主観的な意味世界を探究することになり、21世紀に生きる人々の移動性、複文化性、複言語性のリアリティを明らかにすることになろう。(本書序より)
研究者の方にとっては今後の研究の道標として。一般読者の方にとっては、「移動する子ども」の経験や記憶をたどる、読みごたえのある読み物として是非手にとっていただきたい一冊です。