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[BOOKデータベースより]
第1章 創世記―ポスト社会主義という混沌
[日販商品データベースより]第2章 群像―第一世代ラッパーたちの葛藤
第3章 伝統―口承文芸からヒップホップへ
第4章 憑依―ヒップホップからシャーマニズムへ
第5章 憤激―ゲットーに響く声
第6章 変成―今を生きる女性ラッパーたち
第7章 越境―ヒップホップが生んだ声の共同体
「周縁」に響く怒りの韻(ライム)。知られざるモンゴルのリアル。
青空と草原の遊牧民の国――それは理想化されたモンゴル像に過ぎない。都市化と開発が進み、そしてヒップホップ、ラップが深く浸透した「ヒップホップ・モンゴリア」でもある。ラップの盛況ぶりからは、口承文芸・伝統宗教との接点、社会主義による近代化によって生じたねじれ、民主化以降の西側へのコンプレックスとナショナリズム、ゲットーから放たれる格差への怒りが見えてくる。新自由主義に翻弄され「周縁」に置かれた国家のリアルをすくい取り、叫びを韻に込めるラッパーたちの息遣いを伝える異色の人類学ドキュメント。