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キリシタン時代から現代に至る挑戦
知泉書館 桑原直己 島村絵里子
点
本書はロヨラの「霊操」を精神的基盤とするイエズス会の、教育に携わってきた歴史を考察するとともに、各地域での多様な対話を通じてヒューマニズム教育を推進してきた姿を紹介した本格的な業績である。今日、教養教育と人文系の学問の社会的な存在意義が問われるなか、人文的教養の意義と歴史への関心は薄い。教育に関心をもつ読者にとり示唆に富む一書である。
第1部 16・17世紀のイエズス会と教育(草創期のイエズス会と教育;草創期のイエズス会学校と人文主義教育―当時の時代的挑戦とメッシーナの聖ニコロ学院の開設を中心に;聖イグナチオ・デ・ロヨラの霊性と教育―イエズス会キリスト教人文主義教育の出発点;『イエズス会学事規定』と「パリ方式」;初期イエズス会における修辞学教育の意義;初期イエズス会人文主義教育と女子教育修道会;16・17世紀の日本とイエズス会教育;キリシタン時代の日本―初期イエズス会の日本宣教;キリシタン時代の日本におけるイエズス会学校;日本語訳におけるアリストテレスとトマス・アクィナス―ペドロ・ゴメスの『イエズス会日本コレジヨの講義要綱』(1593‐95))第2部 近現代におけるカトリック教育とイエズス会(明治初期から第二バチカン公会議に至る日本のカトリック;イエズス会教育の今日的挑戦―『イエズス会教育の特徴』(1986年)が担う歴史的課題と学校改革の方向性;日本カトリシズムの霊性―戦争体験を担うイエズス会の人々;20世紀イエズス会神学者における「ヒューマニズム」思想の展開;第二バチカン公会議とイエズス会―社会正義の問題を中心に;アメリカ合衆国におけるイエズス会学校の現代的挑戦―Cristo Reyスクール・モデルを中心に;現代のイエズス会のミッションと教育理念の展開―東ティモールに新設された二つの学校を例として)
イエズス会はイグナチオ・ロヨラを中心に,全員がパリ大学で学位を取得した10名のエリート集団により結成された。彼らが重視した内部の人材養成が,世間の評判を呼び,教師の派遣を求められた。当初は派遣に慎重であったが,時代の要求に応えながら広く波及し,ヨーロッパを代表する教育的機能を果たすことになった。イエズス会は人文学と教養の古典である自由学芸を中心にして,それを近代の中等教育に適用した教育モデル(『イエズス会学事規定』1599年)を開発し,現在に至るまで宗教界やヨーロッパ世界だけでなく,世界的にも広範な影響を与えてきた。特にキリシタン時代に象徴されるように,イエズス会は社会と時代の要請に応え,対話に基づく〈適応主義〉という独自の方針で日本文化の固有性に対応した。今日では社会正義と地球環境をめぐる諸問題に,キリスト教ヒューマニズムの観点から積極的に取り組んでいる。本書はロヨラの「霊操」を精神的基盤とするイエズス会の,教育に携わってきた歴史を考察するとともに,各地域での多様な対話を通じてヒューマニズム教育を推進してきた姿を紹介した本格的な業績である。今日,教養教育と人文系の学問の社会的な存在意義が問われるなか,人文的教養の意義と歴史への関心は薄い。教育に関心をもつ読者にとり示唆に富む一書である。
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[BOOKデータベースより]
本書はロヨラの「霊操」を精神的基盤とするイエズス会の、教育に携わってきた歴史を考察するとともに、各地域での多様な対話を通じてヒューマニズム教育を推進してきた姿を紹介した本格的な業績である。今日、教養教育と人文系の学問の社会的な存在意義が問われるなか、人文的教養の意義と歴史への関心は薄い。教育に関心をもつ読者にとり示唆に富む一書である。
第1部 16・17世紀のイエズス会と教育(草創期のイエズス会と教育;草創期のイエズス会学校と人文主義教育―当時の時代的挑戦とメッシーナの聖ニコロ学院の開設を中心に;聖イグナチオ・デ・ロヨラの霊性と教育―イエズス会キリスト教人文主義教育の出発点;『イエズス会学事規定』と「パリ方式」;初期イエズス会における修辞学教育の意義;初期イエズス会人文主義教育と女子教育修道会;16・17世紀の日本とイエズス会教育;キリシタン時代の日本―初期イエズス会の日本宣教;キリシタン時代の日本におけるイエズス会学校;日本語訳におけるアリストテレスとトマス・アクィナス―ペドロ・ゴメスの『イエズス会日本コレジヨの講義要綱』(1593‐95))
[日販商品データベースより]第2部 近現代におけるカトリック教育とイエズス会(明治初期から第二バチカン公会議に至る日本のカトリック;イエズス会教育の今日的挑戦―『イエズス会教育の特徴』(1986年)が担う歴史的課題と学校改革の方向性;日本カトリシズムの霊性―戦争体験を担うイエズス会の人々;20世紀イエズス会神学者における「ヒューマニズム」思想の展開;第二バチカン公会議とイエズス会―社会正義の問題を中心に;アメリカ合衆国におけるイエズス会学校の現代的挑戦―Cristo Reyスクール・モデルを中心に;現代のイエズス会のミッションと教育理念の展開―東ティモールに新設された二つの学校を例として)
イエズス会はイグナチオ・ロヨラを中心に,全員がパリ大学で学位を取得した10名のエリート集団により結成された。彼らが重視した内部の人材養成が,世間の評判を呼び,教師の派遣を求められた。当初は派遣に慎重であったが,時代の要求に応えながら広く波及し,ヨーロッパを代表する教育的機能を果たすことになった。
イエズス会は人文学と教養の古典である自由学芸を中心にして,それを近代の中等教育に適用した教育モデル(『イエズス会学事規定』1599年)を開発し,現在に至るまで宗教界やヨーロッパ世界だけでなく,世界的にも広範な影響を与えてきた。
特にキリシタン時代に象徴されるように,イエズス会は社会と時代の要請に応え,対話に基づく〈適応主義〉という独自の方針で日本文化の固有性に対応した。今日では社会正義と地球環境をめぐる諸問題に,キリスト教ヒューマニズムの観点から積極的に取り組んでいる。
本書はロヨラの「霊操」を精神的基盤とするイエズス会の,教育に携わってきた歴史を考察するとともに,各地域での多様な対話を通じてヒューマニズム教育を推進してきた姿を紹介した本格的な業績である。
今日,教養教育と人文系の学問の社会的な存在意義が問われるなか,人文的教養の意義と歴史への関心は薄い。教育に関心をもつ読者にとり示唆に富む一書である。