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[BOOKデータベースより]
近世史料からよみがえる天台宗と延暦寺の実像。神仏習合と神仏分離の様相に新たな視点でせまる。
近世仏教教団組織論の現状と課題
[日販商品データベースより]第1編 近世延暦寺の組織と財政(近世延暦寺の組織構造;院室制度の展開;近世延暦寺財政の特質;明治維新期における天台宗と延暦寺;西塔正観院潅室の形成と展開)
第2編 地域における教団組織の構造(播磨国における寺院序列の展開;出雲国における寺院序列の展開;郷鎮守神宮寺の存在形態)
近世仏教教団組織論の総合化を目指して
近世史料からよみがえる天台宗と延暦寺の実像
神仏習合と神仏分離の様相に新たな視点でせまる
仏教教団の本質である師弟関係の原理は、江戸幕府による統制と競合しながら近世延暦寺に息づいていたことを、膨大な近世延暦寺文書を渉猟して論証し、仏教教団像の再構築を試みる意欲的論考。
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第一編「近世延暦寺の組織と財政」では、近世延暦寺を事例として取り上げ、その組織構造と財政状況について分析する。第一章「近世延暦寺の組織構造」では、延暦寺の運営を担った主要な役職の実態などを取り上げ、第二章「近世延暦寺財政の特質」では、三塔に所属する各僧坊の財政基盤がいかに脆弱であったかを検討する。第三章「明治維新期における天台宗と延暦寺」では、第一章・第二章および第二編で明らかにする天台宗と延暦寺の組織構造が明治維新期にどのような変容を遂げたかに迫ってみたい。補論一「院室制度の展開」では、輪王寺宮や京都の天台門跡が天台宗僧侶に与えていた院室と呼ばれる称号が果たした機能を考える。補論二「西塔正観院灌室の形成と展開」では、享保期における西塔正観院灌室の形成過程とその後の展開について、延暦寺の財政状況との関わりから分析する。
第二編「地域における教団組織の構造」では、地方の教団組織について事相法流関係に注目しながら検討する。第一章「播磨国における寺院序列の展開」・第二章「出雲国における寺院序列の展開」では、中世諸国一宮制の枠組みを引き継いだ一国内における天台宗寺院間の序列と、幕藩権力によって設定された地方触頭との関係性について考えてみたい。第三章「郷鎮守神宮寺の存在形態」では、丹波亀山城下町の鎮守である矢田八幡宮の神宮寺大智院の存在形態を亀山藩・法流本寺による支配との関係から論じる。
(「序章」より)
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【本書の構成】
序 章 近世仏教教団組織論の現状と課題
第一編 近世延暦寺の組織と財政
第一章 近世延暦寺の組織構造
補論一 院室制度の展開
第二章 近世延暦寺財政の特質
第三章 明治維新期における天台宗と延暦寺
補論二 西塔正観院灌室の形成と展開
第二編 地域における教団組織の構造
第一章 播磨国における寺院序列の展開
第二章 出雲国における寺院序列の展開
第三章 郷鎮守神宮寺の存在形態
終 章 近世仏教教団組織論の総合化を目指して