- サージウスの死神
-
- 価格
- 704円(本体640円+税)
- 発行年月
- 2020年04月
- 判型
- 文庫
- ISBN
- 9784065192801
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[BOOKデータベースより]
ビルの屋上に立つ影と目が合った。その日から俺は地下カジノの常連になった。ルーレットに溺れ、賭に負けて破滅しかけた夜、突然謎めいた蒼白い焔がゆらめき、破裂して…。頭のなかに数字を飼う男が、恐るべきカネとギャンブルの暗黒を疾走する!『QJKJQ』『Ank』につながる黙示録にして幻のデビュー作。
[日販商品データベースより]徹夜明けの仕事帰り、俺はビルの屋上から飛び降りてきた男となぜか目が合った。男はすぐに目の前のアスファルトの上でぐちゃぐちゃになった。警察の取り調べを受け、男の側頭部に3センチくらいの穴が開いていたと聞かされる。警察から解放された俺は、着替えを持ってきてくれた会社の同僚と地下カジノ「freeze」に繰り出すことにした。早速ルーレットへ。初日は負けたが俺はルーレットが気に入り、しばしばfreezeを訪れるようになる。300万円近く負けて俺は勝負に出た。そして預金のすべてを失った。会社にも行かず、俺は借金をしてルーレットに賭け続けた。ルーレット台にかじりつきホイールを凝視していると、突然影が落ちてきて数字の形になった。頭蓋骨から焔がこぼれ「26」という数字が見えた。一数字賭けに勝った。その後俺は家に戻らなくなった。カネは狩るものだと理解し、勝つことに徹底した。俺は賭けて、生きのびることができる。なぜなら、頭蓋骨のなかに「数」を飼っているからだ。あの男と目が合ってから……。