[BOOKデータベースより]
一九二七年の『存在と時間』という歴史的名著によって二十世紀の哲学・思想における名声を確たるものにしたハイデガーの後期重要作『技術とは何だろうか』は、まさに今日こそ読むに値するものだ。元素を「挑発」して地上に虚無化を現出させる二〇世紀の人類史的出来事を踏まえたハイデガーの技術論は、本書のタイトル通り、核時代のテクノロジー論の始まりの位置に立つとともに、現代、そして未来にまで届く恐るべき生命力を持っている。本書では、『技術とは何だろうか』を中心に据えて、『存在と時間』はもちろん、そのほかのハイデガーの講演、さらには、同時代の同伴者であったアーレントからアリストテレス、プラトンなど古代ギリシア哲学まで幅広く目配せをしながら現代技術の根本に潜む光と影を考えていく。そして終章において、3・11以後の技術論の展望―何百年何千年も隔たった人びとどうしの相互協働の余地、隔世代倫理の可能性―を試みる。
序章 ナチズム問題とテクノロジー論
第1章 ソフィア・フロネーシス・テクネー―もしくは哲学・政治・技術
第2章 物と世界―「物」講演
第3章 ハイデガーの建築論―「建てること、住むこと、考えること」講演
第4章 テクノロジーを哲学する―「技術とは何だろうか」講演(1)
第5章 救いとなるものとは何か―「技術とは何だろうか」講演(2)
第6章 作ること、労わること、保つこと―ポイエーシスの多義性
終章 隔世代倫理へ
1927年の『存在と時間』という歴史的名著によって20世紀の哲学・思想における名声を確たるものにしたハイデガーの後期重要作『技術とは何だろうか』は、まさに今日こそ読むに値するものだ。元素を「挑発」して地上に虚無化を現出させる20世紀の人類史的出来事を踏まえたハイデガーの技術論は、本書のタイトル通り、核時代のテクノロジー論の始まりの位置に立つとともに、現代、そして未来にまで届く恐るべき生命力を持っている。本書では、『技術とは何だろうか』を中心に据えて、『存在と時間』はもちろん、そのほかのハイデガーの講演、さらには、同時代の同伴者であったアーレントからアリストテレス、プラトンなど古代ギリシア哲学まで幅広く目配せをしながら現代技術の根本に潜む光と影を考えていく。そして終章において、3・11以後の技術論の展望−−何百年何千年も隔たった人びとどうしの相互協働の余地、隔世代倫理の可能性−−を試みる。
この商品をご覧のお客様は、こんな商品もチェックしています。
- 色彩について
-
価格:1,320円(本体1,200円+税)
【2025年01月発売】
- ツァラトゥストラはこう言った
-
価格:2,640円(本体2,400円+税)
【2023年06月発売】
- フェリックス・ガタリの思想
-
価格:3,080円(本体2,800円+税)
【2024年08月発売】
- ハイデガーと哲学の可能性
-
価格:4,620円(本体4,200円+税)
【2018年08月発売】
- ポリスへの愛
-
価格:3,850円(本体3,500円+税)
【2020年11月発売】