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[BOOKデータベースより]
平安京=京都ではない!清水寺、知恩院、三十三間堂、祇園、東山、鴨川…いずれも平安京の外だった。では、いまの「京都」の原型をつくったのは一体誰なのか。壮絶な権力闘争と土地開発の知られざる物語を気鋭の歴史学者が読み解く。
第1章 武士に依存する平安京と朝廷の治安―「獄門」と凱旋パレードの成立
[日販商品データベースより]第2章 「京都」誕生と「天下」の謎―秩序の平安京+君臨の鳥羽+極楽往生の白河
第3章 武士代表となる平氏―京都と院政に融合した新種の実像と虚像
第4章 京都と天皇を呪う嗷訴、守る武士―院政が生んだ反逆者と守護者
第5章 破局する京都と保元・平治の乱―武士が都を蹂躙する「武者の世」
第6章 六波羅と法住寺殿の大規模開発―後白河院・平家の二人三脚と京都拡張
第7章 平家の新都市域「八条」の開発―京都が最初の完成を迎える時
第8章 “殿下の乗合”事件―京都の生活を支配する武士の論理
平安京と京都は違う。
「不思議に思われるかもしれないが、
次のようにいえば納得して頂けると思う。
京都で訪れた観光地の数々を思い出して頂きたい。
神社仏閣なら、清水寺・金閣寺・銀閣寺・上賀茂神社・下鴨神社・知恩院・三十三間堂・北野天満宮・平等院鳳凰堂、風情のある繁華街なら、祇園、先斗町、鴨川の河川敷、嵐山なども観光名所だろう」
「京都は、平安京の外に広がる、新しい開発地を含めた都市だ。それが今や主客転倒して、
平安京の外の方が〈我々こそ伝統的な「都」です〉という顔をしている」
「平安京らしさといえば、誰もが歴史の授業で習った“碁盤の目”の
土地区画(同じ大きさの正方形の集まり)だが、
思い出して頂きたい。右に挙げた観光地を歩いた時、
道路や土地の区画がちっとも“碁盤の目”状でなかったことを。
“京都らしい”観光地は、全く平安京らしくないのだ」
――はじめにより抜粋
平安京が「京都」に転生するために武士の力が必要だった!?
「京都」を舞台に行われた権力闘争と土地開発の歴史を
気鋭の歴史学者が、大胆に描く。
主な内容
・川を拠点にした強盗集団に狙われ続けた平安京
・平安京には寺を作ってはいけないルールがあった
・廷臣の家を次々よ移り住む天皇
・貴族も庶民も楽しんだ「晒し首」パレード
・鳥羽離宮造営の衝撃
・勝手に戦争をして顰蹙を買った源氏
・武装した宗教団体が南北から都に迫る
・都のど真ん中で起こった殺し合い「保元の乱と平治の乱」
・京都駅周辺を開発したのは平家だった
・平清盛の出世が「京都」に新しい街を造らせた 他
各地域の歴史地図を多数収録。