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[BOOKデータベースより]
第1部 基本理念と基本政策の動向(司法部の独立性とアカウンタビリティ;行政的正義の諸問題;ミラー判決とBrexit―EU基本権憲章の今後と人権保障の課題)
[日販商品データベースより]第2部 行政的正義の理論と制度(司法審査の方式と審査密度―二元論対一元論と敬譲をめぐる論争;行政的正義と瑕疵概念構造の相互関係;審判所改革における第一層審判所の審理手続の特色;議会オンブズマンの調査手法―略式の解決手法について)
第3部 個別の行政領域(Brexitと法形成・実効性確保―環境法の視点から;環境分野における法執行改革―野生生物保護を中心に;都市計画における開発利益の取り扱いと損失補償について;警察分野における行政的正義―苦情処理制度を中心に;医療個人情報の保護と研究目的に係る利活用)
本書の対象としているものは、わが国の行政法に照らすならば、事前の行政手続や参加手続、司法審査をはじめとする行政救済制度を中核とした概念である。イギリスにおいては、実態分析を踏まえた上でこれらの手続や制度の理論的な分析がなされてきている。
また、イギリス公法に関して、ヨーロッパ法や他のコモンウェルス諸国の法との相互作用の中で、イギリスにとどまらずヨーロッパや他のコモンウェルス諸国においても普遍的な性格を有する議論や制度改革が展開している。他方で、Brexitに典型的に現れているように、イギリス独自の価値や理念を擁護しようとする動向も存在する。これらの動向を踏まえて、司法や行政的正義について、普遍性と独自性の分析検討を行うことが本書の意図するところである。