パウロの神秘論

他者との相生の地平をひらく

東京大学出版会
宮本久雄　

• 価格: 8,250円（本体7,500円＋税）
• 発行年月: 2019年12月
• 判型: 四六判
• ISBN: 9784130104142

内容情報

[BOOKデータベースより]

序章　本論の目的と筋立て
第１章　現代におけるパウロ解釈の二動向
第２章　回心以前のパウロとダマスコ体験
第３章　キリスト論
第４章　トーラー（律法）論
第５章　神の義と神によるキリストを通しての義化
第６章　聖霊論（Ｐｎｅｕｍａｔｏｌｏｇｉａ）
第７章　変容論
第８章　ソーマ的受難と変容の神秘論―パウロ神秘論を構成する諸テーマ（ソーマ、受難、サタン的諸力との戦い、終末、変容、同形化、相生、神秘）
むすびとひらき

[日販商品データベースより]

二度にわたる大戦や今も続く紛争，大量難民の発生など，現代のわれわれがその只中にあってもつ危機意識は，パウロが直面した当時の彼の「今」の終末論的危機意識とも重なる．パウロはその危機に対し，イエス・キリストを通じて開示された神の愛のプラン，すなわちパウロにとっての「神秘」を生きることによって闘った．時代の閉塞と危機を突破しうる鍵としてのその「神秘」は一体どのような内実と性格をもつのか．他者との相生の地平を創造するパウロ神秘論の核心をひらく．