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[BOOKデータベースより]
事件の衝撃から3年―“いのち”を選別する犯行の論理を、私たちの社会は否定できたのか。当事者・関係者・専門家の共働により日本社会に根ざす差別と「生産性」思考を克服する道を描く。
序章 津久井やまゆり園事件―その本質と背景
[日販商品データベースより]第1章 私たちのやまゆり園事件―考え、語り続けること(事件の振り返り、そして未来へ;家族から見た津久井やまゆり園での暮らし;社会福祉・公務労働者、住民として見た事件;私たちの津久井やまゆり園2019―現場からのレポート「再生と共生」;行政の受けとめ方とその後―長くて短い3年;神奈川県検証委員会による検証とその後―事件が問いかけるもの;障害の重い人の暮らしのありかたと支援の本質;やまゆり園事件とメディア―ジャーナリストの立場から;「魂の嘔吐感」とどう向き合うか―植松聖被告と面会して)
第2章 事件の背景と要因―日本の社会保障・社会福祉と人権保障の貧困(優生思想の現代―やまゆり園事件と強制不妊・出生前診断;精神科医よ、診察室の外にも目を向けよ;社会福祉施設における労働・生活権保障の現状と課題;障がいのある人と家族の人権保障の現状と課題;国と地方自治体は障害のある人のいのちと暮らしを守れるか;人権主体性と津久井やまゆり園事件―憲法の視点から)
第3章 事件を受けとめ、どのような社会をめざすのか(障害者政策の歴史と現状からみたやまゆり園事件―事件の特異性と普遍性;人権をかかげよう―人間として生きる)
第4章 座談会・やまゆり園事件を生んだ現代社会と、めざすべき社会
社会を震撼させた障害者施設での殺傷事件から3年。出生前診断など新たな優生思想の登場を背景に、私たちの社会は被告の論理を克服したと言い得るのか。公判開始を前に、忘れてはならない人権保障の視点をあらためて提起する。