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[BOOKデータベースより]
マツタケをアクターに、資本主義の破壊的現実を背景に、人間と人間以外のものの絡まりあいと関係性の諸相を縦横に描き数々の賞に輝いた、鮮かな人類学研究。
第1部 残されたもの(気づく術;染めあう;スケールにまつわる諸問題)
[日販商品データベースより]第2部 進歩にかわって―サルベージ・アキュミュレーション(周縁を活かす;オレゴン州オープンチケット村;国家におこったこと―ふたとおりのアジア系アメリカ人;ドルと円のはざま;贈り物・商品・贈り物;サルベージ・リズム―攪乱下のビジネス)
第3部 撹乱―意図しえぬ設計(森のいぶき;歴史;セレンディピティ;残骸;科学と翻訳;飛びまわる胞子)
第4部 事態のまっただなかで(まつたけ十字軍―マツタケの応答を待ちながら;みんなのもの;結末に抗って―旅すがらに出会った人びと)
「本書は、20世紀的な安定についての見通しのもとに近代化と進歩を語ろうとする夢を批判するものではない。……そうではなく、拠りどころを持たずに生きるという想像力に富んだ挑戦に取りくんでみたい。……もし、わたしたちがそうした菌としてのマツタケの魅力に心を開くならば、マツタケはわたしたちの好奇心をくすぐってくれるはずだ。その好奇心とは、不安定な時代を、ともに生き残ろうとするとき、最初に必要とされるものである」
オレゴン州(米国)、ラップランド(フィンランド)、雲南省(中国)におけるマルチサイテッドな調査にもとづき、日本に輸入されるマツタケのサプライチェーンの発達史をマツタケのみならず、マツ類や菌など人間以外の存在から多角的に叙述するマルチスピーシーズ民族誌。ホストツリーと共生関係を構築するマツタケは人工栽培ができず、その豊凶を自然にゆだねざるをえない不確定な存在である。そうしたマツタケを採取するのも、移民や難民など不安定な生活を余儀なくされてきた人びとである。生態資源の保護か利用かといった単純な二項対立を排し、種々の不確定性が絡まりあう現代社会の分析にふさわしい社会科学のあり方を展望する。
「進歩という概念にかわって目を向けるべきは、マツタケ狩りではなかろうか」。