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[BOOKデータベースより]
第1章 永井荷風『冷笑』における「諦め」(「八笑人」の閑談会の企画―「笑ふ」ということ;閑談会の企画の発端とメンバー推薦の模様;諦めを語る笑人たち)
[日販商品データベースより]第2章 くりこみ理論と諦めの哲学(くりこみ理論における放棄の原理;くりこみ理論の完成期における日本の物理学研究の状況;くりこみ理論と諦めの思想;くりこみ理論が現代の素粒子物理学において有する意義;朝永振一郎博士における「放棄の原理」というフィロソフィーの芽生え;統一場理論の歴史的伝統と素粒子物理学にとっての意義―諦めを超越したアインシュタインの探究心を念頭に置いて)
第3章 雪の日の回想(青春期の荷風の落語家修業;『雪の日』について)
結び 荷風『冷笑』における諦めの哲学―比較哲学的考察の地平を求めて
付記
「諦観」としての諦め(荷風文学)と「放棄」としての諦め(素粒子物理学)の効用を析出。自分の力では対処できない情況や事態について、「哲学すること」の営為が切り開く新たな地平を示す。著者の荷風研究の集大成。
旧著『諦めの哲学』に、荷風「雪の日」への考察(「わかれのさびしさ」とその「回想」、そして「詩作」への根源的考察)を追加収録。
自選作品集の第4弾。