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[BOOKデータベースより]
ボッティチェッリ『春』に描かれたのは、実在の庭だったのか。博物知識の集積場にして、美術品の展覧スペース、政治的なプロパガンダ装置―初期近代イタリアを彩る数々の名苑奇園の内に、当時の自然観や美学、哲学、科学、工学が混淆する創造的瞬間を見る、新しい文化史。図版多数収録。
序 イタリア・ルネサンス庭園史の射程
[日販商品データベースより]第1章 古代・中世の庭園文化
第2章 ルネサンスにおける風景の発見
第3章 メディチ家の初期のヴィッラ庭園
第4章 天才ドナート・ブラマンテの造園革命とその影響
第5章 象徴化するランドスケープ―ラッファエッロの夢
第6章 庭園に再現された地誌―庭を読む視点の誕生
第7章 コレクション空間としての庭園―「庭の掟」と植物園の世界
第8章 黄金時代―ヴィッラ・デステとヴィッラ・ランテ
第9章 マニエリスム庭園の極北―グロッタ・グランデとプラトリーノ
結び 終わらない宴
ルネサンス文化の粋を集めた緑の芸術
「全能の神は初めに庭園を造った。それは本当に人間の楽しみの中で最も純粋なものである」フランシス・ベイコンは、「庭園について」という一文をこう始めている。ルネサンス・イタリアにおいて、庭はそれ自体が時代のもっとも繊細な美学の具現化であると同時に、ペトラルカやボッカッチョの抱いた自然観を反映し、占星術の思想によれば植物は地上の星であった。庭は読み解きを必要とする総合芸術だったのである。
歴代の教皇たちやメディチ家ら貴紳たちが、財を蕩尽してつくりあげた庭は、最先端の自然科学・工学技術や博物知識の集積場であり、古代彫刻や同時代アートの屋外展覧スペースであり、強力な政治的メッセージを発するプロパガンダ装置でもあった。ラッファエッロの名を知らしめることになった、ヴァティカン宮殿の「署名の間」の傑作壁画は、部屋から外を眺めたときに生まれる視覚効果を意識して描かれている。室内装飾も庭と同じグランド・デザインの一部であった。
本書では、ヴィッラ・デステに至る数々の名苑奇園を具体的に読み解いていく。狭義の庭園史や美術史の枠におさまらない、領域横断的な視点をもったルネサンス文明史である。