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[BOOKデータベースより]
「このままでは原爆のことが忘れられてしまう」と、勇気を振りしぼって話しはじめた被爆体験証言者の記憶を、広島市立基町高校創造表現コースの生徒たちが一年をかけて油絵に描いて記録する、『次世代と描く原爆の絵』プロジェクト。証言者と密に接することで、平和な広島で今を生きる高校生たちが戦争や原爆を見つめなおしていくさまを綿密に取材して描いた、平和について考えるノンフィクション。
第1章 時が止まった八月六日
第2章 キャンバスに刻まれた記憶
第3章 いのちの水と黒い雨
第4章 ある家族のこころの旅路
第5章 お父ちゃんとの約束
第6章 過去と未来をつなぐバトン
原爆が投下されてから、75年近くになろうとしています。やがて、被爆者がこの世からいなくなれば、記憶は失われていくでしょう。
「このままでは、原爆のことが忘れられてしまう」と、勇気を振りしぼって話しはじめた被爆者の声を、そして見た光景を、美術を学ぶ高校生が絵にして記録する「次世代と描く原爆の絵」プロジェクトが、2007年にスタートしました。
証言者と高校生が何度も会って、一年をかけて一枚の絵にしていきます。戦争も、原爆も、高校生にはまったく想像ができない状況であるがゆえ、証言者は絵にすることの難しさに何度も直面します。また、事実を正確に描くことが求められるので、高校生が勝手な想像で描くことができません。それでも高校生には知らないこと、わからないことだらけです。また証言者は、体験が衝撃的すぎたがゆえ、覚えていないこともたくさんあります。まさに二人三脚で、絵が描かれていくのです。
これまでに、40名の被爆体験証言者の話を、131名の高校生が152点の絵にしてきました。この本では、その中から4組の証言者と高校生を取材しています。証言者と密に接することで、平和な広島で今を生きる高校生たちが戦争や原爆を見つめなおす姿は、まさにバトンが手渡された瞬間なのです。
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戦争・原爆を体験した世代から戦争を知らない高校生へのバトンのような体験記になっています。
実際に行われたというのが、何だか希望が見えて感動さえしました。
高校生のこういう行動も素晴らしいですね。
語り継がれていくことの大切さを、改めて感じました。(まゆみんみんさん 40代・兵庫県 女の子10歳)
【情報提供・絵本ナビ】