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【2010年12月発売】
[BOOKデータベースより]
第二次世界大戦にまつわる被害の記憶とどのように向き合うのか?「追放」の構想・執行・統合・記憶形成という四局面で議論を組み上げ、世界史的な位置づけを試みる。
第1章 「追放」の前史―国民国家形成と住民移動
[日販商品データベースより]第2章 第二次世界大戦の戦後処理と住民移動
第3章 統合からタブー化へ―東ドイツの「移住民」
第4章 ナチズム後の国民の再定義―西ドイツにおける法的同権化
第5章 戦後の経済復興と社会再編―西ドイツにおける社会的・経済的統合
第6章 領土喪失後の回復要求―西ドイツにおける政治的統合
第7章 「追放」と統合をめぐる研究プロジェクト
第8章 失われた「東方」と被追放民の文化保護
第9章 冷戦下の東西分断と被追放民問題
第10章 ナチの過去との対峙と被追放民問題
第11章 変容する意識―一九六〇年代に向けた変化
第二次世界大戦にまつわる被害の記憶とどのように向き合うのか?
第二次世界大戦末期、大規模な避難と逃亡から、報復感情による無差別な追放、戦後の暴力的な強制移住、秩序だった移動の50年代まで、ドイツ系住民の「追放」と統合が、戦後欧州の地域秩序の再編、ドイツ社会の再編においていかに大きな課題となったのか? 本書は「追放」の構想・執行・統合・記憶形成という四局面で議論を組み上げ、世界史的な位置づけを試みる。また、「同質性だけに頼らない統合と連帯の形」の模索も訴える。
「追放」がナチ時代の加害と結びつく形で相対化され、共時的な他国の経験と比較されることによっても相対化される――これは、戦争と戦後処理に関わる自国中心的な歴史観を見直す作業といえる。ドイツにおけるこの間の議論の進展は、戦争の過去とその時代の体験を今日に生きる私たちがいかに位置づけるべきかをめぐって今も議論が続く日本にあっては、考えさせられるところが多い、と著者は本書の意義を説く。
著者はドイツ現代史専攻の中央大学教授で、著書『ドイツの歴史教育』、訳書カーショー『ヒトラー(上)1889-1936 傲慢』がある。巻末に「人名・事項索引」「注」「史料・文献リスト」を付す。