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[BOOKデータベースより]
序章 社会保障の問題状況と本書の主旨
[日販商品データベースより]第1章 従来の「自立・自助」補足的な社会保障とその概念の意義と限界(社会保障の自助前提的な考え方の歴史的な意義と限界;社会保障と社会保険;1995年「勧告」の介護保険弁護論、社会保険の二面性と潜在的な収奪性の無視)
第2章 社会保障(医療・介護保障)の理論と制度の発展(運動論的見地も加えた社会保障関係諸概念の再構成)
第3章 医療と介護のルネッサンス(社会保険による間接的な社会化と公的サービスの直接的な社会化;分断・差別的な日本社会保険の改革の必要性)
むすび(社会保障の民主的な包括的社会化をめざして;社会保障労働と労働運動の発展をねがって)
資料
私は,2010 年に『医療費窓口負担と後期高齢者医療制度の全廃を――医療保障のルネッサンス』(創風社)を上梓した。この本は,私自身が2008 年4月1日から施行された「後期高齢者医療制度」の被保険者とされる事態に直面して,この制度の導入を中心に強行される高齢者医療保障の改悪攻撃を告発するために,当面の要求を標題にして執筆したものであった。その時はまだ教職にあった私は,私学共済から追い出され,保険料は最高限度額の50 万円に引き上げられ,私学共済の扶養家族であった妻は別途に国民健康保険に加入させられ,その保険料も世帯主の筆者が負わされることになった。そのときに「後期高齢者」の夫から新制度による最高額の保険料のほかに妻への新規「国保」の保険料まではぎとるという奇怪さに,怒りつつあきれた。……いまや国民大衆の生活も現行の社会保障制度も充分にゆきづまっており,基本的な考え方=パラダイムと政策体系の抜本的な変革をも検討して,社会保障を発展させなければならないのではなかろうか。しかし,現行制度によって圧倒的に支配されている我々にとって社会の考え方までただちに変革することは無理であろうから,目前の改革課題を確認し,それでも解決困難な課題をも予想し,より大きな変革課題をその先の課題とするのが適切であろう。つまり改革と変革の探求である。本書は,このように社会保障関係の概念と原理・原則にもさかのぼりつつ,当面する改革と変革の課題をたずね,社会保障運動の役割にも迫ろうとするものである(本書「序章」より)。