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[BOOKデータベースより]
物理学者は、いかにして現象を記録し、世界を見るのか?「ブラックホールを数式で表す」とは、いったいどういうことなのか?高校数学から出発し、「一般相対論」へと一気に駆け上がる、本気の物理学を知るための独習書。
第1章 ブラックホールを「表す」:数式から現れる世界
第2章 距離を測る:線素と微分積分
第3章 測り方を変えてみる:デカルト座標から極座標へ
第4章 次元を上げる:偏微分と3次元極座標
第5章 「時間と空間」から「時空」へ:特殊相対論
第6章 空間の曲がりを表現する:ベクトルと曲率
第7章 重力は時空の曲がりである:一般相対論
第8章 ブラックホール解を導く:アインシュタイン方程式とシュヴァルツシルト解
付録A 特殊相対論に関する補足
付録B 一般相対論に関する補足
付録C よく使う微分積分の公式
物理学者は,いかにして現象を記述し,世界を見るのか?
「ブラックホールを数式で表す」とは,いったいどういうことなのか?
高校数学から出発し,「一般相対論」へと一気に駆け上がる,
本気の物理学を知るための独習書.
***
〜15歳の読者へ〜
本書では,15歳,つまり中学3年生〜高校1年生くらいを想定して,「ブラックホールを表す数式を導くところまで一緒に歩いていく」ことを目指しました.本書に出てくる数式の意味や,そこに描かれている物理の世界を理解するための数学や物理学の知識はそのつど説明しています.とはいえ,本書の内容をすべて理解するのは難しいかもしれません.わからないところは飛ばしながら,挑んでみてください.
〜高校で物理と数学を学んだことのある方へ〜
高校で学んだ内容が,実は一般相対論という最高峰の物理理論に直結している様子を味わっていただければと思います.大学で学ぶ数学も出てきますが,物理を介することでそれらが具体的になり,実感をもちやすくなるはずです.
〜すでに一般相対論を学んだ方へ〜
一般相対論には多くのすぐれた入門書があります.それらの多くでは,歴史の時系列に沿って解説するスタイルが採用されています.本書はそれらとは少し異なり,「ブラックホールを表す数式を理解する」という目的を最初に置き,その目的を達成するために必要な道具を揃えていくという,理論物理学者が研究を進める際と同じスタイルをとります.直感的イメージを重要視し,目標に向かってなるべく短いルートで進むことを目指したこともあり,厳密な議論は割愛せざるを得なかったところもあります.詳細な議論は他の専門書で補いつつ,一般相対論のモチベーションに立ち返り,また新たな視点でそれをとらえるきっかけとしていただければと思います.
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「ブラックホール時空への直通の登頂路! 友人や,物理や数学の先生と一緒に登れば,なお楽しい登山になるに違いない.」橋本幸士(物理学者,『「宇宙のすべてを支配する数式」をパパに習ってみた』著者)
「たった一行の方程式を理解する経験が,どれほど豊かなことかを教えてくれる.」森田真生(独立研究者,『数学する身体』著者)
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