- 高齢者の心理臨床
-
老いゆくこころへのコミットメント
箱庭療法学モノグラフ 第9巻
- 価格
- 3,960円(本体3,600円+税)
- 発行年月
- 2018年10月
- 判型
- A5
- ISBN
- 9784422114798
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[BOOKデータベースより]
第1章 序論―本研究の問題と目的
[日販商品データベースより]第2章 高齢者に対する心理療法・心理的アプローチに関するこれまでの実践・研究
第3章 本研究における精神科デイケアの概要
第4章 デイケアのプログラム
第5章 臨床心理士によるファシリテーション
第6章 事例1:神経症的な葛藤を抱えながら生きる高齢者
第7章 事例2:老いへの不安と神経症性不眠を主訴とする高齢者
第8章 総合考察
本書は、精神科デイケアにおける高齢者の心理的援助の実践を基軸として、高齢者の心理臨床について考察したものである。心理臨床家が高齢者と関わる際、良い面だけに目を向けるのでも、不必要にペシミスティックになるのでもなく、老いの複雑なありよう全体に率直に目を向け、そこにとどまり、高齢者と共に過ごそうと試みることは、高齢者の心理臨床に何らかの意味があるのではないか。その点について、筆者自身の臨床実践をもとに検討してゆく。
第1章においては、老年期特有の「多義性」に焦点を当てて検討し、研究全体の問題と目的について言及する。本書では「わたし」という概念を用い、高齢者のこころの動き全体を捉えようと試みる。
第2章では文献研究として、高齢者に対する心理療法、心理的アプローチに関するこれまでの実践・研究を概観する。
第3章からは、本研究で検討する事例が営まれた、高齢者対象の精神科デイケアの実際について示してゆく。
第4章では特にデイケア内で用いた各種のプログラムについて、その実際と特徴について詳説する。
第5章では、デイケアにおける臨床心理士のファシリテーションの方向性について、臨床場面でのやりとりを例示しながら述べてゆく。
第6章、第7章において実際の臨床事例を提示し、そのプロセスを検討し、考察を加える。
第8章では総合考察として、高齢者の多義的で矛盾を含んだ「わたし」全体に着目しながら営まれる心理臨床実践にどのような意義がみられるかについて考究してゆく。
なお、本書で扱われる高齢者は、認知症ではない、外来通院が可能な高齢者が対象となっている。