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[BOOKデータベースより]
おばけばたけには、おばけやさいがいっぱい!おとこのこはぶじにやさいをもってかえれるかな?野菜が好きになるおばけ絵本。
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ちょっぴり怖いおばけばたけで繰り広げられる謎の少年とどこか愛嬌があるおばけ野菜たちとのドタバタ劇。
次から次へと登場するおばけ野菜たちを、なぜか動じることなく不思議な呪文でやっつけてしまう少年にあれ?っとなるも、実はこの少年は…
全体的にコミカルでテンポが良く、オチも考えられていて楽しく読める絵本でした。
登場するおばけ野菜の名前がどれも秀逸で、それだけでもお子さんとの会話が広がるのではないでしょうか?ろくろっきゅうり(ろくろっ首)やきゅうりのきつね(九尾の狐)のような定番妖怪ネタから、だいこんおろち(大根おろし)やあかんべいなす(米ナス)のような食材ネタまでが詰まっていて飽きさせません。その他にも韻を踏んだ言葉遊びがたくさん散りばめられたおばけ野菜たちが登場します。韻といえばタイトルのおばけばたけもそうですし、このレビューのタイトルも、なのです。
無事おばけ野菜を収穫した少年は、最後はおかあさんと一緒に美味しそうなおばけカレーを作ります。
おなべや湯気の中に垣間見えるおばけたちの顔に、感受性の強いお子さんであれば「かわいそう」という感想を持つかもしれません。そこに気がつけるお子さんであれば「命を食して生きる人間」という存在について、少しだけお話してあげてはどうでしょうか? 食べ残している野菜にも命が宿っていたことを理解できれば、きっと好き嫌いも減ってくれるに違いありません。
そんなおばけたちを楽しみ、食を見つめ直す機会にもなる絵本、おばけばたけ。身の回りがたくさんの命で満ち溢れていることに興味を持ち出したお子さん、そしてもちろん野菜嫌いのお子さんにならピッタリの一冊だとお薦めします。(猫月カエルさん 40代・大阪府 )
【情報提供・絵本ナビ】