[BOOKデータベースより]
とつぜん、電話がなった。「あっちゃんのおとうさんですか?」「はい、そうです」「青いしましま帽子いますか?」「…いま、いないんです」「また、わすれてきたの?ちゃんと頭にかぶっていなかったの?どこかにおいてきちゃうなら、コーヒー屋になんかよらなければいいんだわ」「…!」「帽子から電話があったら、よろしくね。あっちゃんにもよろしく。さよなら」小学校中学年から。
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あっちゃんがひとりでお留守番をしているとき、とつぜん鳴り響いた電話。受話器を取ったあっちゃんは、首をひねりました。おかしな声をしたその相手は、なんと自分のことを帽子だと名乗るのです。「もしもし、ぼくは帽子だよ。あっちゃんのお父さんの、青いしましま模様の帽子だよ」お父さんに置きっぱなしで忘れられてしまったと訴える帽子。半信半疑で家に帰ってきたお父さんをうかがうと——なんと、たしかに帽子を忘れているではありませんか。数日後、またもやお父さんに忘れられてしまった帽子から電話が。「助けてくれ! お父さんに、早く取りに来てくれって……ああー!」叫び声と共に切れる電話。そして帽子は、行方知れずとなってしまうのです——帽子から電話がかかってくるという、摩訶不思議な幕開けではじまる物語。どうして帽子が電話なんてかけてくるのか?お父さんだけが知っている、帽子の秘密とはいったいなんなのか?助けを求めて叫んだ帽子——彼にいったいなにが起きたの!?次々わき上がる奇妙な謎に、読み進む手が止まらない一冊。本作のみどころは、その奇妙さだけではありません。非常識な態度をとる帽子や、それをなくしてオタオタするお父さんを見て、あきれたり怒ったりする主人公あっちゃんの、妙に大人っぽい性格が、かわいいやらおかしいやら!「おとなって、今自分が何をしたいのか、自分でわからないんだろうか。さびしい生き物だ……」はたして、帽子はどこにいってしまったのでしょう?最後の電話からしばらく経った夜中……かの帽子は、予想だにしないとんでもない場所から、みたび電話をかけてきたのです――
(小説家 堀井拓馬)
帽子から電話です、というタイトルと、絵が長新太さんということもあり、ナンセンス絵本かなと思っていたら、深いお話でした。
お父さんがいつも被っているしましま帽子から、家に電話がかかってきたことをきっかけに、お父さんの帽子は、自分がやりたいことを教えてくれる帽子だと知るあっちゃん。でも、羨ましくないのです。
あっちゃんにはやりたいことが沢山あるのです。
やりたいことが見つからない人には羨ましい帽子でしれません。
人に聞かなくとも、やりたいことが沢山あるって幸せなことですね。(tori.madamさん 30代・大阪府 女の子7歳、女の子4歳)
【情報提供・絵本ナビ】