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[BOOKデータベースより]
大規模調査によってSOCスケールの日本における全国標準化をはかる。
ストレス対処・健康生成力SOCの概念的基礎
[日販商品データベースより]本書のねらいと調査の概要
SOCスケールの使い方
人生経験によってSOCはどう変わるか
社会経済的地位によってSOCは左右されるのか―SOCと統御感との比較
SOCと女性のライフコース
SOCが高い人に見られる社会とのかかわりとは―他者とのかかわり・地域活動への参加を中心に
ヘルスリテラシーとSOC
ストレッサーと健康とSOC
SOCに関連する要因は国によって異なるか―SOCの関連要因の国際比較
SOCとソーシャルキャピタルの国際比較
応用への道と残された課題
イスラエルの健康社会学者である、アーロン・アントノフスキー博士は、イスラエル在住の更年期女性を対象に、第二次世界大戦時にユダヤ人の強制収容所に入所していた経験のあるなしで健康度の比較を行った結果、経験なしの人の健康度は、良好・不良がほぼ50%の分布だったのに対し、経験がある人は、良好が29%、不良が71%に上った。
そこから博士は良好の29%に着眼し、なぜ極限のストレス経験があるにもかかわらず良好な健康状態を保っていられたのか? 「何が健康をつくるのか?」 という視点で研究を続け、過酷な経験をしても、精神的・身体的に自分を守るだけではなく、むしろその経験を成長の糧にできる要因を見出し、SOC(Sense of Coherence:ストレス対処・健康生成力)として概念化した。
そして博士は健康生成論を提唱し、さらにSOC概念を中核とした健康生成モデルを構築した。
北欧各国、カナダ、英国で行われたアントノフスキー博士のSOCスケールを組み込んだ大規模一般住民調査は2000年代には度々学術研究として報告され、実態の解明と実践への示唆が繰り返されたが、日本でもこのたび全国的な大規模調査が行われ、日本におけるSOCスケールの標準化をはかったのが本書である。保健系、看護系、医療系、福祉系など多方面に渡る領域の初学者、看護、福祉の実践領域の臨床の方々必携の書。