この商品をご覧のお客様は、こんな商品もチェックしています。
- 1人称単数の哲学
-
価格:3,080円(本体2,800円+税)
【2022年05月発売】
- ソクラテスとイエス
-
価格:4,950円(本体4,500円+税)
【2020年07月発売】
- 裸足のソクラテス
-
価格:3,520円(本体3,200円+税)
【2017年08月発売】
- 哲学の始原
-
価格:2,970円(本体2,700円+税)
【2016年07月発売】
- 神の三位一体が人権を生んだ
-
価格:3,080円(本体2,800円+税)
【2019年06月発売】
[BOOKデータベースより]
本書はスコトゥスの最大の主著『オルディナチオ』(神と世界の秩序についての論考)の最終第14巻の直観に関するテキストを懇切丁寧に註解し、中世哲学が近代哲学と深く関連している事実を解明する。近現代哲学の研究者が中世哲学を軽視する傾向に警鐘を鳴らすと共に、哲学に関心をもつ読者や新たに参入した研究者に哲学する醍醐味を伝える試み。
1 スコトゥスの視座(問題の提示;アリストテレスの異論 ほか)
[日販商品データベースより]2 想起する能力は感覚的か知性的か(疑問の提示;想起は感覚作用ではない ほか)
3 抽象と直観の区別(ラテン語テキスト編集者の仕事;抽象と直観 ほか)
4 知性のうちの記憶と想起(知性は感覚の直観を認識する;知性は、知性と感覚の記憶を想起できる ほか)
5 異論への回答(最初の二つの異論への回答;個別性の認識 ほか)
13世紀のヨーロッパは古代哲学から学んだ成果をスコラ哲学に結実させたが,中世後期には新たな主題に直面して,スコトゥス(1265-1308年)は中世スコラの掉尾となる神学体系を形成した。
14世紀になるとスコラ学は一時的に後退するも,基盤的な哲学として復活し,18世紀に至るまで多大な影響力を発揮し続けた。しかし18世紀末からイギリスでスコトゥス批判が起こり,彼の著作や研究書が焚書の扱いを受けて19世紀の哲学界から排除された。わが国ではその時期に哲学が導入されたため,スコトゥスが知られることはなかった。
中世では古代以来の質料形相論をもとに理性と感性が分けられ,思考と感覚は別の位相と捉えられていた。それに対しスコトゥスはその両者の間に「直観」という独自の領域を見出した。それはカントをはじめ近代の哲学者が前提していたものである。
本書はスコトゥスの最大の主著『オルディナチオ』(神と世界の秩序についての論考)の最終第14巻の直観に関するテキストを懇切丁寧に註解し,中世哲学が近代哲学と深く関連している事実を解明する。
近現代哲学の研究者が中世哲学を軽視する傾向に警鐘を鳴らすと共に,哲学に関心をもつ読者や新たに参入した研究者に哲学する醍醐味を伝える試み。