[BOOKデータベースより]
日々、新語や流行語が生まれている。新語は新しく造られた言葉のことで、主に若者の間で使われるが、流行語は必ずしも新語というわけではない。たとえば、昨今世間を賑わせている「忖度」という言葉は漢籍に出典のある歴史の長い言葉で、新語ではない。本書では、日本語学の泰斗が、新語・略語や流行語、また、慣用句・ことわざなどをウオッチングして、言葉の背景や意味の取違いの原因などを平易に解説する。
第1章 変な日本語 気になる日本語(変な表現―本来の用法に照らしてウオッチする;基本、ユーザーの責任です―許容される用法か ほか)
第2章 世相を映して生まれる日本語 間違えやすい日本語(一匹羊―「ぼっち」な羊;マタハラ―自覚のない嫌がらせが蔓延 ほか)
対談1 梶原しげる×北原保雄(「やりもらい」の表現、確かに難しいですね;KYな時代の「世間ずれ」 ほか)
対談2 鈴木仁也×北原保雄(身の回りの「気になる日本語」;慣用句について煮詰めてみたら ほか)
国語学の権威が最近の日本語を斬る!
『日本国語大辞典 第二版』『小学館 古語大辞典』(以上、小学館)、『明鏡国語辞典』(大修館書店)の編著者としても著名な国語学の泰斗が、日ごろ目にしたり耳にしたりする、「なにか変で、どこか気になる」表現を取り上げ、どこが変なのか、何が問題なのかを簡潔に解説します。
たとえば、「住めば都」の意味を「もし住むなら都会」と勘違いしている若者が増えています。
なぜこういう解釈をしてしまうのでしょうか。
また、スポーツ選手が「ノーミス(を)する」という表現をするのを耳にすることがありますが、この表現のいったいどこが変なのでしょうか。
全体は二部構成です。
第一部では「変な日本語 気になる日本語」や「世相を映して生まれる日本語」「間違えやすい日本語」を取り上げ、どこがどう変なのかを明快に指摘します。
第二部では対談を二つ収録しました。
一人目はフリーアナウンサーで日本語に関する著書も多数ある梶原しげる氏。もう一人は文化庁国語調査官の鈴木仁也氏。
北原先生と最近の日本語事情について縦横に語り合ってもらいました。
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