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価格:3,960円(本体3,600円+税)
【2022年12月発売】

ユーザーレビュー (1件、平均スコア:3)
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★プロ書店員レビュー★
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黒人の「肉体」に刻まれた運命の深さについて
「ラストベルト」(錆ついた工業地帯)の白人労働者が注目を集め、アメリカの格差問題がシンプルに経済格差、つまりお金の問題としてクロースアップされたことにより、一瞬、ほんの一瞬忘れかけた「人種」の問題をあらためて思い出させてくれたものとして、映画「ムーンライト」とともに、本書を挙げたい。デビュー作『美しき闘争』は著者と父親の関係を描き、本書は著者から息子への手紙形式で書かれている。著者を挟んで3代の黒人男性が背負った運命について、ときにコミカルに、ときにエモーショナルに語るこの連作は、オバマ政権下においてもなお厳しい黒人社会の現実を読者にあらためて印象付ける。黒人の「肉体」に刻まれた運命の深さについて、私たちはほんとうに想像し尽くせているだろうか。本書は、そのような問いを鋭く突き付ける。繰り返し登場する「肉体」という単語に、何度も揺さぶられる。
レビュアー:野上由人 / リブロ / 男性 / 40代
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[BOOKデータベースより]
黒人の肉体は自らの所有物ではなく、「国民の自由と平等」を掲げるアメリカ、白人によって築かれた祖国アメリカの歴史を支えてきた資源にすぎない―。冷徹な現実認識をもって、現代アメリカ社会の矛盾を描き、黒人が生き抜く術を教える、父から息子への長い長い手紙。二〇一五年度全米図書賞受賞の大ベストセラー。
[日販商品データベースより]アメリカにあって黒人であるということ、この国の歴史を、この肉体とこの運命を生き抜くことを説く、父から息子への長い長い手紙。〈受賞情報〉全米図書賞(2015年度)