新たなる傷つきし者

フロイトから神経学へ現代の心的外傷を考える
Ｌｅｓ　ｎｏｕｖｅａｕｘ　ｂｌｅｓｓｅ´ｓ．

河出書房新社
カトリーヌ・マラブー　平野徹　

• 価格: 3,740円（本体3,400円＋税）
• 発行年月: 2016年07月
• 判型: Ｂ６
• ISBN: 9784309247670

内容情報

[BOOKデータベースより]

過去も幼児期も個人史もない新しい人格が、脳損傷からつくられる可能性を思考。フロイト読解をとおして、現代の精神病理学における、“性”から“脳”への交代現象の意義を問う画期的哲学書。

序論
第１部　神経学の下位におかれる性事象（因果性の「新しい地図」；脳の自己触発；脳損傷―神経学的小説から意識不在の劇場へ；先行段階なき同一性；精神分析の異議申し立て―破壊欲動なき破壊は存在しうるか）
第２部　脳事象の無力化（フロイトと“あらかじめ存在する亀裂の線”；心的出来事とは何か；「リビドー理論」そして性事象の自身に対する他性―外傷神経症と戦争神経症を問い直す；分離、死、もの　フロイト、ラカン、出会いそこね；神経学の異議申し立て―「出来事を修復する」）
第３部　快原則の彼岸をめぐって―実在するものとしての（治癒や緩解には最悪の事態を忘れさせるおそれがある；修復の両義性　弾性から復元性へ；反復強迫の可塑性へ；偶発事故の主体）
結論

[日販商品データベースより]

過去も幼児期も個人史もない新しい人格が、脳損傷からつくられる可能性を思考。フロイト読解をとおして、現代の精神病理学における「性」から「脳」への交代現象の意義を問う画期的哲学書。