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[日販商品データベースより]
マルクスは環境破壊や環境保護についてどのようにとらえていたのであろうか。
若い時には、人間を「自然の一部」としてとらえ、人間的労働は自然からの離反を示すものではなく、自然との一体化の証としてとらえていた。経済学研究、とくにその成果である『資本論』においては、生活を人間と 自然の物質代謝ととらえる視点から、資本の論理による経済活動のなかで、物質代謝が「攪乱」され、「亀裂」をひき起こす事態を環境や人間の健康の破壊として批判した。晩期では、「掠奪」ではない農業のもつ意義の見直しにつながる「抜粋ノート」を残している。本書は、マルクスの思想のうちにあるエコロジー的視点を積極的に展開することを試みたものである。