[BOOKデータベースより]
がん患者の多くが感染症で亡くなっている。歩いて入院した人が、退院時にはなぜか歩けなくなっている。入院患者の3割は栄養不良―。まさに「病院の中の骸骨」とも言うべき高度栄養障害の患者がたくさんいる。こうした実態の背景には、栄養管理を軽視してきた日本の病院の、驚くべき「常識」があった。人生最後のときまで食べたいものを食べ、がんを抱えてでも、本来の寿命まで元気に生き抜くことはできる。そのために、私たちが知っておきたいことは何か。超高齢社会において、医療はどう変わらなければならないのか。チームによる栄養管理体制を日本に築いた医師による、医療改革の書。
序章 病院で「栄養障害」がつくられる
第1章 がんと栄養をめぐる誤解
第2章 症状や病気がちがえば栄養管理も異なる
第3章 老いと栄養
第4章 栄養についてもっと知る
終章 食べて治す
がん患者の大半が、栄養不良による感染症で亡くなっている。約2000の医療施設で稼動する「栄養サポートチーム=NST」。そのシステムを一から築き上げた気鋭の医師による、医療改革の書。
実はがんそのもので死ぬ人は18%にすぎず、栄養障害に伴う感染症で死ぬ人が82%。栄養障害を見直すことで、日本の医療を見直す。