脳・戦争・ナショナリズム

近代的人間観の超克
文春新書　１０５９

文藝春秋
中野剛志　中野信子　適菜収　

• 価格: 847円（本体770円＋税）
• 発行年月: 2016年01月
• 判型: 新書
• ISBN: 9784166610594

内容情報

[BOOKデータベースより]

「ナショナリズムは危険なもの」「知性で殺し合いは回避できる」「人を見た目で判断してはいけない」…これらは近代の迷妄にすぎません。脳科学、社会科学、哲学の若手論客が人間の本質を鋭く突いた白熱の討論１０時間！

序章　近代的人間観を捨てよ！
第１章　ナショナリズム―なぜ快楽なのか
第２章　国家と体制―なぜ自由は苦痛なのか
第３章　ポピュリズム―なぜバカがはびこるのか
第４章　暴力―なぜ人間は戦争をやめられないのか
おわりに　近代を超えられるか

[日販商品データベースより]

痛快すぎる知的刺激！ 「近代的人間観を捨てよ」

脳科学・社会科学・哲学……新進気鋭の論客による白熱の議論10時間！



人類はなぜナショナリズムに高揚し、愚かな政治的リーダーを支持し、戦争をやめられないのだろうか？ なぜ賢いはずのインテリがバカな政策を支持し、知性に溢れた科学者がサイコパスに翻弄されてしまうのか？ あるいは、なぜ日本人は「空気を読む」のが得意なのに、外交が不得手で英語も下手なのか？ ……じつは最先端の脳科学実験では、これらの疑問を解き明かすヒントが多数報告されている。

本書は新進気鋭の論客たちが、脳科学実験の成果や古今東西の哲人・社会学者の知見などをもとに、われわれが囚われている近代的人間観を乗り越えることを試みる。

「保守主義は危険」「ナショナリズムは悪」「改革は善」「人を見た目で判断してはいけない」……こうした思考は、すべて近代がもたらした迷妄にすぎない。

近代的価値観が捨象してしまったものの中にこそ、人間の本質がある。最先端の脳科学でも、それを裏付ける結果が出ているのだ。

本書に「きれいごと」は一切ありません！



◎男は女より知能が高い個体が多いが、バカも多い

◎ナショナリズムが快楽なのは「内集団バイアス」が働くから

◎ドーパミンが多い民族は進取の気性に富むが、浮気も大いにする

◎「自由」は人間の脳にとっては苦痛である。国民主権も民主主義も、脳には合わないシステムだった

◎イスラム国が世界遺産を破壊するのは、聖的なシンボルを破壊すれば共同体が滅びるから

◎生物学的に女性のほうが「保守」の本質を深く理解している

◎世の中にバカがはびこるのは、「B層」よりも「A層」に責任がある

◎脳内物質オキシトシンは人類社会をまとめるが、戦争にも駆り立てる