[BOOKデータベースより]
アラブの春から「イスラーム国」へ。アラブ社会と中東の人々が転落していくさまを、著者は見つづけてきた。そして内に目を向ければ、排外主義のはびこる日本がある。情勢はどこへ向かうのか。第一線の研究者が、世界の動揺と矛盾を鋭くえぐった時評。
「アラブの春」と「ウォール街」と「3・11」をつなぐもの―東日本大震災から一年(2012.3)
「私の名前を憶えてほしい」―イラク戦争開戦九周年(2012.5)
ヨーロッパという呪縛―ギリシャ財政破綻とEU(2012.7)
「宗派は放っておけ」と元大臣は言った―地域研究ができること(2012.9)
土地を守ること、人を守ること―領域国家を相対化する(2012.11)
マリ‐リビア‐アルジェリア‐アフガニスタン―終わらない「対テロ戦争」(2013.3)
十年ののち―アルジェリア人質事件(2013.5)
砂漠で待つバラと、片思いの行方―日本の対中東外交の変遷(2013.7)
アラブ知識人の自負と闇―エジプト、ムルスィー政権転覆(2013.9)
「逃げろ、でなければ声をあげろ」―国境の理不尽を越える試み(2013.11)
「内なる敵」を炙りだす―宗派対立と中東化する日本(2014.3)
アメリカ、この厄介な同盟相手―反米と対米依存と民族の尊厳(2014.7)
人々の度し難い怒りと、理想の国を作るということ―「イスラーム国」の登場(2014.9)
私の「正義」とあなたの「正義」を入れ替える―プロパガンダの死角(2014.12)
政府は「ベタおり」し続けなければならない―仏シャルリー・エブド襲撃事件(2015.3)
悲しいことたち―人質殺害事件に見る日本の病理(2015.4)
若者は「砂漠」を目指す―中東に惹かれる西洋(2015.7)
ポスト・スクリプト―パリ同時多発テロ事件
アラブの春からパリ同時多発テロ事件まで、中東研究の第一人者が東日本大震災の1年後につづり始めた時評集。中東にとっても日本にとっても、ひとつの転機だったかもしれないこの4年間を問い直す。
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アラブの春から「イスラーム国」へと混迷する中東、中東化する日本。転機の3年間に冷静な危機感をもってつづられた、出色の時評集。