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- イスラーム的
-
世界化時代の中で
講談社学術文庫 2306
- 価格
- 1,188円(本体1,080円+税)
- 発行年月
- 2015年07月
- 判型
- 文庫
- ISBN
- 9784062923064
[BOOKデータベースより]
ユダヤ教やキリスト教と同じ神と聖地をもつイスラームはいかに生まれたか。また、近年過激さを増すいわゆる「イスラム原理主義」とは何か。イスラームの基礎と思想的背景を解説し、サウディアラビアのワッハーブ主義や一九七〇年代以降の「イスラーム復興」の動きの中から二一世紀の動向を予見した、イスラームへの理解を深める必読書。
第1部 イスラームとは何か―人類学的アプローチ(原風景;ユダヤ教・キリスト教・イスラーム;メッカ巡礼;ムスリムの聖者;部族・民族と宗教;ウンマとネイション)
第2部 原理主義・ファンダメンタリズム・イスラーム主義―宗教復興の時代(イスラーム復興との出会い;イスラーム主義とイスラーム復興;オブジェクト化されたイスラーム;ワッハーブ主義的イスラーム;宗教的ファンダメンタリズムの人類学;言説としてのファンダメンタリズム/原理主義;「文明の衝突」の時代?)
イスラームの基本的概念と、20世紀終盤の世界的な「イスラーム復興」の動きを社会人類学者が解説。急進的な「イスラーム主義」運動は、「近代欧米社会より遅れている」から発生した一部の特殊な勢力ではなく、1970年代以降に、近代化と近代教育を経験したムスリムによって担われてきた「イスラーム復興」の動きの中で生じてきたものだという。2000年に執筆され、その後のイスラームをめぐる動向を的確に予見した必読書。
アラブ・ムスリム世界を調査・研究のフィールドとしてきた社会人類学者が、イスラームの基本的概念と、20世紀終盤に世界的に見られた「イスラーム復興」の動きを解説する。
ユダヤ教、キリスト教と同じ「神」、同じ聖地をもつイスラームはどのように生まれ、発展したか。そして、近年の「イスラム原理主義」をどうとらえるか。著者によれば、いわゆる「イスラム原理主義」とは、キリスト教のファンダメンタリズムを安易にイスラームに当てはめた西側からの他称(レッテル)であり、イスラームへの誤解に基づいているという。そして、昨今の対外的戦闘行為を含む急進的な「イスラーム主義」運動は、けっして「近代化されていないから」「民主主義を知らないから」といった「近代欧米社会より遅れている」から発生した一部の特殊な勢力というわけではなく、1970年代以降に、近代化と近代教育を経験したムスリムたちによって担われてきた「イスラーム復興」の動きの中で生じてきたものだという。
本書は、2000年、すなわち「アメリカ同時多発テロ」や「イラク戦争」以前に執筆されたものだが、その後のイスラームをめぐる動向を的確に予見しており、この半世紀のイスラーム世界を深く理解するための必読書といえる。巻末には、京都大学大学院教授・小杉泰氏が解説を執筆。
〔2000年、日本放送出版協会刊の同名書籍の文庫化〕
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本書は、2000年、すなわち「アメリカ同時多発テロ」や「イラク戦争」以前に執筆されたものだが、その後のイスラームをめぐる動向を的確に予見しており、この半世紀のイスラーム世界を深く理解するための必読書といえる。巻末には、京都大学大学院教授・小杉泰氏が解説を執筆。
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