[BOOKデータベースより]
昭和十年八月十二日午前、東京三宅坂の陸軍省で永田鉄山軍務局長が、相沢三郎中佐に斬殺された。軍内の長州閥打破、国家総動員体制の研究と、陸軍改革を指揮した「陸軍の至宝」は、なぜ事件に巻き込まれたのか。戦前昭和の大スキャンダルに迫る、力作評伝!
第1章 諏訪時代(故郷に佇む胸像;生誕;高島尋常小学校 ほか)
第2章 陸軍軍人への道(ドイツ語の習得;岡村寧次との出会い;陸軍中央幼年学校 ほか)
第3章 国防への意識(教育総監部;軍令陸第一号の制定;ドイツへの赴任 ほか));第4章 総動員体制の構築を目指して(学校配属将校制度
整備局
自動車産業の育成 ほか);第5章 満洲事変への対処(満州事変の勃発
事変への対応
十月事件 ほか);第6章 派閥抗争(統制派と皇道派
深まる対立
某大尉とのやりとり ほか);第7章 揺れる陸軍(真崎甚三郎の辞職
相沢三郎
相沢の思想 ほか);最終章 暗殺(一人の侵入者
真昼の凶行
広がる動揺 ほか);エピローグ(林銑十郎の辞任
公判
相沢狂人説 ほか)
斬殺事件から80年 昭和陸軍「スーパーエリート」の人生
戦後70年の夏がやってきます。なぜ日本は太平洋戦争にむかったのか。いや、そもそも日本軍はなぜ中国、満洲に権益を求めて暴走したのか。さまざまな観点から、昭和史の議論が熱くなる夏になりそうです。
本書の主人公、永田鉄山は「陸軍の至宝」「永田の後に永田なし」とまで言われた、日本陸軍史上最高の「エリート」とされた人物。50歳で陸軍省の要職中の要職、軍務局長に抜擢されますが、1年後、白昼の陸軍省内で陸軍中佐に斬殺され、日本中に衝撃を与えます。
なぜ、スーパーエリートは殺されたのか。そして、彼が生きていたら、日本の歴史はどう変わっていたのか。
これまでに「樋口季一郎」「松井石根」の軍人評伝を文春新書で書き上げている早坂隆さんによる筆は、エリートだからこそ背負わねばならなかった運命を様々な証言、資料から編みあげていきます。
かつて理想を掲げあった仲間と溝が深まってゆく目標の違い。相次ぐクーデター計画と怪文書が飛び交う陸軍内の「派閥抗争」。永田が闘い続けたものとは何であったのか。昭和史上もっとも衝撃的な事件の真相に迫る、ノンフィクション評伝の誕生です。
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彼が殺されなければ、大東亜戦争は防げたのだろうか
「陸軍の至宝」「統制派の中心」と称された、その五十一年の生涯を掘り起こしつつ、現代にも通じる国防の思想を解き明かす力作評伝。