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[BOOKデータベースより]
総論(自己炎症症候群の分類と診断;不明熱の鑑別診断としての自己炎症症候群;自己炎症症候群の治療)
[日販商品データベースより]各論(家族性地中海熱(FMF);TNF受容体関連周期性症候群(TRAPS);高IgD症候群(HIDS);クリオピリン関連周期熱症候群(CAPS);Blau症候群/若年発症サルコイドーシス(EOS);PAPA症候群;周期性発熱・アフタ性口内炎・咽喉炎・頚部リンパ節炎症候群(PFAPA);中條‐西村症候群(NNS);新しい自己炎症症候群)
序 文
自己炎症症候群の概念が提唱されて約15年が経過した.外国の疾患と思われていた症候群であったが,本邦の臨床家が詳細に患者を観察し,自己炎症症候群を疑い,学会や論文に報告したことから徐々に自己炎症症候群が認知され,臨床研究の機運も高まってきた.これは,多くの小児科医,内科医,皮膚科医,総合診療医の臨床力の賜と思う.
編著者らは,平成20年7月に「自己炎症疾患研究会」を全国規模で立ち上げた.最初の挨拶で,「本研究会は,内科・小児科・皮膚科などの臨床家と基礎医学の研究者を中心に,本邦における自己炎症疾患の疫学,臨床像,定義,病因,治療法などを検討することを目的とする.自己炎症疾患を疑った場合,どのようなプロセスで診断,鑑別,治療するのか,ガイドラインを作成するとともに,本邦の自己炎症疾患の現状を把握し,迅速な診断と的確な治療が行えるように,研究会で議論する.そして,最終的には,それらの情報が自己炎症疾患患者へ還元できることを最大の目的とする.」とその目的を掲げた.この研究会は,これまで8回開催され,各疾患の専門家の講演で知識を深めるとともに,困った症例を持ち寄ることで多くの議論と臨床家・研究者間のネットワークが形成された.また,平成21年からの厚生労働省の難病疾患研究の助成によって,各自己炎症症候群の疫学調査が行われ,本邦における自己炎症症候群の実態が解明された.本書は,これらの集大成の報告書と言ってもよい.
多くの自己炎症症候群の患者さんには,臨床,研究すべてにおいて,ご協力をいただいてきた.この場を借りてお礼を申し上げたい.まだまだ,患者さんへ還元できるところまでは至っていないが,これからも我々は,自己炎症症候群研究の病態や治療法の解明に努力を惜しまないことをお誓いしたい.
自己炎症症候群の特集記事は,これまで多くの雑誌に掲載されたが,臨床に根ざしたテキストはなかった.今回,第一線の自己炎症症候群の臨床家が,これまでの経験をもとに,各自己炎症症候群のありのままの姿を執筆していただいた.決して多くない疾患ではあるが,困った症例に出くわした時に役に立つと確信している.また,若い医師,医学生が,この症候群に興味を持ってくれたらこの上ない喜びである.
最後に,遅々と進まない編集を温かく見守っていただいた新興医学出版社の林峰子社長と編集の実務を精力的に根気強く行っていただいた飯塚真一氏に感謝いたします.
平成27年3月
編著者 井田弘明 西小森隆太