唐代の文学理論

「復古」と「創新」
プリミエ・コレクション　５７

京都大学学術出版会
永田知之　

• 価格: 7,920円（本体7,200円＋税）
• 発行年月: 2015年03月
• 判型: Ａ５
• ISBN: 9784876986002

内容情報

[BOOKデータベースより]

唐代の文学者は、その豊かな実作ほどに、体系的な理論を伝えない。陳子昂をめぐる言説と釈皎然らの詩論を取り上げ、復古・創新という観点から当時の文学論を読み直し、唐宋以降の中国文学の展開を読み解くための視座を提示する。

序章　唐代文学理論研究の新たな視座と材料を求めて
第１章　盧蔵用が抱いた文学観と陳子昂像の形成―詩人と伝記作者
第２章　唐人の意識下における陳子昂―「先達」への眼差し
第３章　宋人の見た陳子昂―続「先達」への眼差し
第４章　通史から見た唐代の文学史観―歴史を書く人々
第５章　唐代「詩格」研究序説―「詩学」成立への一過程
第６章　皎然『詩式』の構造―摘句と品第
第７章　皎然の文学史観―「今人」も「古えに及」ぶ
第８章　皎然の詩論と唐代の文学論―同じものと違うもの
第９章　『吟窓雑録』小考―詩学文献としての性格を探る試み
終章

[日販商品データベースより]

約５万首に及ぶ唐詩に統一的な文学論はない。陳子昂と釈皎然の対照的な文学論を取り上げ、復古・創新という対立項からふたりの文学論を読み直し、唐宋以降の中国文学の展開を読み解くための視座を提示する。