[日販商品データベースより]
海外からやってきた子どもたちや日本で生まれ育った外国の子どもたちが学校や家庭で織りなす日常と、教師の目に写ったこの子らの姿が紹介される。あらためて異文化教育と国際理解教育のあり方を問う話題の絵本。
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きのうおかあさん いそがしいから ごはんをつくることができない。おかあさんは あさかえってくる。おかあさん つかれた。ぼくはごはんをたべないで おかあさんが ごひゃくえんあげた。「おにぎりかってたべなさい」ぼくはおにぎりとじゅうすをかった。きょうはおかねをもらわなかった。この文章を書いたのは、8歳のケスヤくん。タイから日本にやってきた男の子です。初めて読んだとき、胸がチクチクと痛んだのですが…実は当の本人は自慢げに「ぼくって えらいでしょう」。国際結婚した両親から誕生した子。生まれ育った海外の国から突然、親とともに日本にやって来ることになった子。初めての言葉を母国語で覚えたために、日本語をうまく話したり書いたりできない。そんな子どもたちに東京都新宿区の小学校で日本語を教えている善元幸夫さんが彼らの思いを受け止め、その作文を一冊の絵本にしました。お母さんが働きに出かける夜、一人で過ごすさみしさを綴る子。日本人の父専用とタイ人である母専用、うちには冷蔵庫が2つあると語る子。初めて日本に来て友達にいじめられた時のつらさ、母国への愛着。彼らが書き出す日常の小さなできごとや思いから、私たち日本人が目を背けてはいけない社会の問題も浮き彫りになってきます。なのにこの絵本は…ちっとも暗くありません。精いっぱい紡ぎだした言葉は、ぎこちなく淡々としているのに、どこかたくましく明るい輝きを放っています。子どもたちの生きる姿がにじみ出ている「言葉の力」は、厚く重く横たわっていた「言葉の壁」をこんなにも軽やかに優しく飛び越えてしまうのかと圧倒されました。それはまるで奇跡のよう。そしてシンプルな言葉で綴られた子どもたちの世界に彩りと命を吹き込んだのは、ナンセンス絵本やユーモラスなイラストで人気の丸山誠司さん。素朴でのびのびとした彼らの表情は温かく、揺れる心をあらわした色彩感あふれる絵が私たちと子どもたちの距離をグンと縮めてくれます。めまぐるしいスピードで国際化が進んでいく現代、私たちが外国の人々と出会い交流する機会はますます増えていくことでしょう。これから世界へ飛び出す子どもたちへ、そんな子どもたちを見守る大人へ。国境を越えた人と人としてお互いの気持ちに寄り添うきっかけを与えてくれるこの一冊、ぜひ一度ページをめくってみてほしいと思います。最後に、韓国から来たロンイーくん(9歳)のことばを。にほんのおとうさんと かんこくのおかあさんとであって ぼくはうまれました。キムチと おなじです。だからぼくは かんにほんじん(韓日本人)です。…そう、誰でもみんな「いいものいっぱい」!
(絵本ナビ編集部 竹原雅子)
ペラペラっとめくったとき
日記みたいな感じに見えたので
面白そうだなと思い読みました。
実は日記じゃなくて作文でした。
日本の学校で日本語を覚える中で
外国の子供が書いたものです。
なので少し文法がおかしかったりしますが、
その不完全な文章だからこそ
伝わるものがあります。
日本語以外話せない書けないと
いつまでも言っていることが
大人として少し恥ずかしいと感じました。
子供たちが一生懸命覚えた日本語で
素直な気持ちを書いてくれて
とても嬉しいと感じました。(ジョージ大好きさん 40代・愛知県 男の子13歳)
【情報提供・絵本ナビ】